前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―



■中部鋼鈑 <5461>  2,297円 (-160円、-6.5%)

 東証プライムの下落率2位。中部鋼鈑 <5461> [東証P]が続急落。28日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を608億円から500億円(前期比26.2%減)へ、営業利益を62億円から18億円(同82.7%減)へ、純利益を44億円から12億円(同83.2%減)へ下方修正したことが嫌気された。新電気炉の更新に伴う生産制約が想定を上回り販売数量の下振れを余儀なくされたことに加えて、1月21日に製鋼工場の電気炉周辺において炉外溶鋼漏れに起因する水蒸気爆発事故が発生し、現在操業を休止している影響で第4四半期の生産・出荷の大幅な減少が見込まれることなどが要因としている。

■信越化 <4063>  4,890円 (-218円、-4.3%)

 東証プライムの下落率6位。信越化学工業 <4063> [東証P]が大幅安で3日続落。29日正午ごろに発表した第3四半期累計(24年4-12月)連結決算は、売上高1兆9296億円(前年同期比5.8%増)、営業利益5844億3900万円(同4.5%増)、純利益4325億3900万円(同6.4%増)と増収増益となったものの、注目されていた通期予想の上方修正がなかったことから売られたようだ。塩化ビニルなど生活環境基盤材料事業は伸び悩んだものの、電子材料事業でシリコンウエハーのほか、フォトレジストやマスクブランクスなどの半導体材料が伸長した。また、希土類磁石では堅調なハードディスクドライブ用の需要に応える一方、車載市場への拡販に注力したことも寄与した。なお、25年3月期通期業績予想は、売上高2兆5000億円(前期比3.5%増)、営業利益7350億円(同4.8%増)、純利益5330億円(同2.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■日清粉G <2002>  1,743円 (-63円、-3.5%)

 日清製粉グループ本社 <2002> [東証P]が3日ぶり大幅反落。同社は28日の取引終了後、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比0.5%減の6474億4100万円、営業利益は同5.8%減の394億7000万円、最終利益は同3.5%増の305億3800万円だった。10~12月期では営業利益の減益率が18%近くとなり、最終利益は8%減となった。直近の業況を嫌気した売りが優勢となったようだ。4-12月期においては、原材料や物流費、人件費の上昇が利益を圧迫する要因となった。半面、政策保有株式の縮減に伴う投資有価証券の売却益の計上が最終利益を押し上げた。あわせて同社は28日の終値1806円にて、770万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.59%)、取得総額154億円を上限とする立会外での自社株買いの実施を発表。29日午前8時45分の東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において、770万株について、総額約139億円で買い付けを行ったと開示した。発行済み株式総数の4.50%に相当する自己株式1370万株に関しては、2月12日に消却を予定する。

■MARUWA <5344>  40,900円 (-910円、-2.2%)

 MARUWA <5344> [東証P]が4日続落。29日午前10時ごろ、25年3月期の連結業績予想について、売上高を703億円から721億円(前期比17.1%増)へ、営業利益を230億円から266億円(同34.3%増)へ上方修正したものの、営業利益で270億円強を見込む市場予想に届かないことから、失望売りが出たようだ。情報通信関連の次世代高速通信向けや車載関連の新エネルギー車向けが好調に推移しているほか、生産性の改善効果が寄与するという。なお、経常利益以下は為替要因で変動し現時点では見通しが困難であることから具体的な金額の予想は未開示としている。同時に発表した第3四半期累計(24年4-12月)決算は、売上高531億4100万円(前年同期比18.0%増)、営業利益197億3400万円(同37.1%増)、純利益139億6500万円(同31.7%増)だった。

※29日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース


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