話題株ピックアップ【夕刊】(2):ツルハHD、松竹、村田製
■ツルハホールディングス <3391> 11,130円 +230 円 (+2.1%) 本日終値
ツルハホールディングス<3391>が大幅高で5連騰。年初来高値を更新した。イオン<8267>が前週末11日の取引終了後、ツルハホールディングス<3391>の連結子会社化に向け、TOB(株式公開買い付け)を開始する予定だと発表した。イオンは野村証券が保有するツルハHD株を取得し、更にツルハHDとイオン傘下のウエルシアホールディングス<3141>を経営統合した後に、ツルハHDに対しTOBを実施する。買付価格は1株1万1400円。これに関連し、日本経済新聞電子版は13日、「ドラッグストア2位のツルハホールディングス(HD)株を約10%保有する英系運用会社のオービス・インベストメンツが、イオン傘下でドラッグストア首位のウエルシアホールディングスとの経営統合案に反対していることが13日、わかった」と報じた。買収価格がツルハHDを著しく過小評価していると判断したという。週明け14日のツルハHDの株価はイオンによるTOB価格を上回って推移。TOB価格が引き上げられるとの思惑も加わって、買いが集まったようだ。イオンによるツルハHDへのTOBは12月上旬をメドに開始する方針。ツルハHDの上場は維持する。
■松竹 <9601> 13,910円 +240 円 (+1.8%) 本日終値
松竹<9601>は堅調。午後2時ごろ、26年2月期連結業績予想について売上高を950億円(前期比13.1%増)、最終損益を20億円の黒字(前期6億6400万円の赤字)と発表。前期から一転、最終黒字に転換する見通しを示しており、これが好感された。配当予想は前期比据え置きの30円とした。同時に発表した25年2月期決算は売上高が839億7400万円(前の期比1.7%減)、最終損益が6億6400万円の赤字(前の期30億1600万円の黒字)だった。主力の映像関連事業や演劇事業が軟調だったほか、BS放送事業からの撤退に伴う損失引当金や固定資産圧縮損などの特別損失が響いた。
■村田製作所 <6981> 2,028.5円 +33 円 (+1.7%) 本日終値
村田製作所<6981>が反発に転じたほか、TDK<6762>、太陽誘電<6976>など電子部品株が一斉に切り返してきた。米アップル<AAPL>のiPhone向けの有力サプライヤーとなっているが、今月に入ってからは米政権が打ち出す高関税政策への懸念から大きく株価水準を切り下げてきた。ところが、現地時間11日に、トランプ米大統領はスマートフォンなど一部電子機器を相互関税の対象から除外した。米関税政策も二転三転しており、依然として不透明感は強いものの、総じてこれまでより軟化姿勢を示していることで、ハイテクセクターの風向きがやや変わったとみる向きも出てきた。電子部品株は半導体関連同様にその象徴としてショート筋の買い戻しが入っている。一方、スマホの関税対象からの除外は一時的な措置となる可能性があるため、足もとの実需の買いも限定的とみられ、リバウンド一巡後の値動きが注目される。
■TSIホールディングス <3608> 983円 -114 円 (-10.4%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
TSIホールディングス<3608>は大幅安。前週末11日取引終了後、26年2月期の配当予想について前期比25円減の40円と発表。これが売り材料視されたようだ。業績は売上高が前期比2.3%減の1530億円、営業利益が同3.5倍の57億円の見通し。既存ブランドについて一定の成長を計画する一方、前期にブランドポートフォリオの見直しにより複数の事業を撤退した影響が表れると見込む。なお、同時に発表した25年2月期決算は売上高が前の期比0.8%増の1566億600万円、営業利益が同7.1%減の16億3600万円だった。
■イオン <8267> 3,929円 -165 円 (-4.0%) 本日終値 東証プライム 下落率8位
イオン<8267>が急落。前週末11日の取引終了後、25年2月期の連結決算発表にあわせ、26年2月期の業績予想を開示した。今期の売上高予想は前期比3.6%増の10兆5000億円、営業利益予想は同13.6%増の2700億円、最終利益予想は同39.0%増の400億円とした。価格戦略とコストコントロールを徹底し、営業利益と経常利益は過去最高益を更新する計画。ただ、売上高と営業利益の予想は同社の中期経営計画で示した目標値(売上高11兆円、営業利益3800億円)を下回る水準となった。決算発表前に株価が急ピッチで上昇した反動も加わって、売りが優勢となったようだ。年間配当予想は前期と横ばいの40円とした。なお同社は11日、ツルハホールディングス<3391>とウエルシアホールディングス<3141>の経営統合とその後のツルハHDの連結子会社化、更にイオンモール<8905>との株式交換比率を発表した。
■アサヒエイト <5341> 405円 +71 円 (+21.3%) 本日終値
ASAHI EITOホールディングス<5341>が高い。同社は前週末11日の取引終了後、25年11月期第1四半期(24年12月~25年2月)の連結決算を開示。売上高は前年同期比1.6%増の10億6500万円、経常損益は2600万円の赤字(前年同期は3900万円の赤字)となった。経常赤字幅縮小を受けた買いが入ったようだ。第1四半期において、為替差益1303万円を営業外収益に計上した。
■Cocolive <137A> 1,320円 +220 円 (+20.0%) 本日終値
Cocolive<137A>が急騰し年初来高値を更新した。前週末11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年6月~25年2月)単独決算が、売上高9億5400万円(前年同期比27.2%増)、営業利益2億700万円(同27.7%増)、純利益1億4400万円(同43.2%増)と大幅な増収増益となり、会社計画を営業利益で10%程度上回って進捗していることが好感された。同社は不動産業界に特化したマーケティング・オートメーションツール「KASIKA」をSaaS形式で提供しており、顧客数が1187社(前四半期末比19社増)、MRR(毎月繰り返し発生する売上高)1億400万円(同5.1%増)と順調に増加したことが寄与した。なお、25年5月期通期業績予想は、売上高12億6400万円(前期比23.1%増)、営業利益2億4900万円(同16.0%増)、純利益1億8200万円(同21.8%増)の従来見通しを据え置いている。
■マーキュリー <5025> 743円 +93 円 (+14.3%) 一時ストップ高 本日終値
マーキュリー<5025>が3連騰。前週末11日の取引終了後、集計中の25年2月期単独業績について、売上高が従来予想の17億5500万円から17億6300万円(前の期比22.7%増)へ、営業利益が1億4400万円から1億7000万円(同3.0倍)へ、純利益が7900万円から1億2400万円(同2.6倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入った。第4四半期において、主力サービスの一つである賃貸サマリのSaaS化などを推進するための研究開発投資を実施する計画だったが、同研究開発投資にかかる費用が想定を大幅に下回って推移したことなどが利益を押し上げたという。
■グロースxP <244A> 1,650円 +203 円 (+14.0%) 本日終値
グロースエクスパートナーズ<244A>が急動意。昨年9月に東証グロース市場に新規上場したニューフェースで企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援コンサルティングを展開する。デジタライゼーションの流れを捉え、業績は絶好調に推移している。前週末11日取引終了後に25年8月期中間期(24年9月~25年2月)の決算を発表、営業利益は3億8000万円と高水準の伸びを確保した。更に第2四半期単独(12~2月)でみると同利益の伸び率は39%と約4割の高成長をみせており、これを評価する買いが集中した。株価は4月7日に上場後の安値である1175円をつけた後、急速なリバウンド局面に移行していた。前週末は小高く引けたものの戻り売りを浴び上昇一服感もみせていたが、きょうは改めて大口の買いが流入した。
株探ニュース
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