話題株ピックアップ【夕刊】(1):中外薬、住友ファーマ、チヨダ


■中外製薬 <4519>  8,328円  +1,243 円 (+17.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 中外製薬<4519>が急伸。イーライ・リリー<LLY>は17日、経口肥満症治療薬として開発中の「オルフォルグリプロン」について、第3相臨床試験の結果を発表。注射剤であるGLP-1受容体作動薬と同様の安全性と有効性が示されたと発表した。「オルフォルグリプロン」は中外薬が創製しており、製品化と今後の収益貢献を見込んだ買い注文が集まったようだ。

■住友ファーマ <4506>  708円  +100 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 住友ファーマ<4506>が前日に続きストップ高水準に張り付いたほか、クオリプス<4894>が大幅高。サンバイオ<4592>、Heartseed<219A>、セルシード<7776>、ヘリオス<4593>など再生医療関連に位置付けられるバイオベンチャーが軒並み上げ足を強めている。市場では「米イーライ・リリー<LLY>が前日の米国株市場で急騰しているが、これは経口肥満症治療薬として開発中の『オルフォルグリプロン』について、第3相臨床試験の結果が材料視されたもの。オルフォルグリプロンは中外製薬<4519>が創製していることから同社株にも人気が波及したが、その買われ方が想定を超えた。更に、最近はiPS細胞由来心筋細胞シートなどが大阪・関西万博などで脚光を浴びており、大口の投資マネーを誘導している。直近では、iPS細胞から肝臓のオルガノイドを作製することに大阪大の研究グループが成功したとの発表も加わり、物色人気が加速している。ただ、思惑買いが先行している状況」(中堅証券マーケットアナリスト)という。

■チヨダ <8185>  1,261円  +164 円 (+15.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 チヨダ<8185>が上げ幅を拡大。午後1時30分ごろ、27年2月期を最終年度とする中期経営計画の目標数値について、売上高を従来計画の870億円から900億円(25年2月期918億3500万円)へ、営業利益を50億円から52億円(同21億9300万円)へ引き上げたことが好感された。25年2月期決算を踏まえて業績計画を見直したとしている。

■芝浦電子 <6957>  5,470円  +700 円 (+14.7%) ストップ高   本日終値
 芝浦電子<6957>はストップ高。同社に対してはミネベアミツミ<6479>が10日、1株4500円でTOB(株式公開買い付け)を開始する予定だと発表。台湾の電子部品大手である国巨(ヤゲオ)のTOBに対抗し、事実上のホワイトナイト(友好的な買収者)として買収に踏み切った。一方のヤゲオは17日の取引終了後、芝浦電子に対するTOB価格を4300円から5400円に引き上げた。芝浦電子に対しては、ミネベアが更にこれを上回るTOB価格を提示するとの思惑が広がり、買い注文が集まった。芝浦電子はこれまでヤゲオのTOBに反対の意見を、ミネベアのTOBに賛同の意見表明を行っていた。芝浦電子は17日付のヤゲオの提案内容を踏まえ、企業価値や株主共同の利益を確保し、または向上させるかという観点から真摯な検討を行い、決定事項があれば速やかに公表する、とコメントしている。

■GENDA <9166>  1,065円  +65 円 (+6.5%)  本日終値
 GENDA<9166>が大幅高で3日ぶりに反発。17日の取引終了後に発表した3月度売上高(速報値)が前年同月比35.8%増と大幅増となったことが好感された。キャラクター・マーチャンダイジング領域やコンテンツ&プロモーション領域などエンタメ・コンテンツ事業は同21.4%減となったものの、アミューズメント施設やカラオケ施設など主力のエンタメ・プラットフォーム事業が同44.2%増となり、全体を牽引した。

■コスモスイニシア <8844>  1,230円  +69 円 (+5.9%)  本日終値
 コスモスイニシア<8844>が大幅高、大陽線で4月2日ザラ場につけた1200円をクリアし年初来高値を約2週間ぶりに更新した。都市部を中心にマンション開発・販売を手掛けるほか、訪日外国人向けに長期滞在用アパートメントホテルも展開し、インバウンド需要を取り込んでいる。25年3月期の営業利益は前の期比21%増の90億円と大幅増益基調を継続する見通しにあり、トランプ関税の影響を受けにくい不動産セクターで業績に下方修正圧力がかかりにくい。投資指標面でも8倍前後のPERは依然として上値余地を意識させている。

■三井倉HD <9302>  9,220円  +430 円 (+4.9%)  本日終値
 三井倉庫ホールディングス<9302>が急速人気化、1990年3月以来35年ぶりの高値圏を走っている。東京市場ではトランプ関税の影響を受けにくい内需株に物色の矛先が向いており、特に最近は不動産株への買いが活発化しているが、「過去の経験則で不動産株からの連想買いが倉庫株に波及している」(中堅証券ストラテジスト)という。また、足もとでトランプ米政権が中国船舶に入港料を賦課することを検討していると伝わったことから海運株が買われており、その恩恵が倉庫業界にも及ぶという見方も買いを後押ししているもよう。なお、同社は今月末の株主を対象に1株を3株にする株式分割の実施を発表していることで、その権利取りの動きも引き続き投資資金を誘引する材料となっている。

■松田産業 <7456>  3,670円  +160 円 (+4.6%)  本日終値
 松田産業<7456>が連日の年初来高値更新。一昨年夏場から一貫して下値切り上げトレンドを形成し、時価は約3年半ぶりの高値圏に浮上した。電子機器のスクラップから貴金属を回収する貴金属リサイクルビジネスを主力展開しており、金市況上昇で商機が高まるとの見方が買いを誘っている。NY金先物価格は前日こそ小幅に下げたものの、今月第2週を境に急ピッチの上昇を示している。同社の株価は、この金先物価格の値動きに連動するように第2週以降急速に水準を切り上げており、関連銘柄として注目度が高まっている。

■川崎汽船 <9107>  1,826円  +65.5 円 (+3.7%)  本日終値
 川崎汽船<9107>が続急伸。商船三井<9104>や日本郵船<9101>が買われ、東証の業種別指数で海運業は一時3%を超す上昇となった。米ブルームバーグ通信が日本時間18日朝、「トランプ政権は、米国内の港に停泊する中国籍の船舶に入港料を課す提案をまとめた」と報じた。実現すれば世界の海上輸送に混乱が生じる恐れがある。一方、日本をはじめ米国の同盟国側の海運会社においては、中国船舶の輸送分がシフトして代替需要の恩恵を受けることとなるとの見方もあって、日系海運大手3社の株価を押し上げる要因となったようだ。

■フジHD <4676>  3,140円  +109 円 (+3.6%)  本日終値
 フジ・メディア・ホールディングス<4676>は大幅反発。17日取引終了後、6月開催の定時株主総会に関し、米投資会社ダルトン・インベストメンツ系の投資ファンド、ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドから取締役選任に関する株主提案書を受領したと発表。会社側は「今後、真摯な検討を経て、決定次第、速やかに公表する」とした。また、引き続き企業価値向上のためのより適切な取締役構成について検討を進めているとした。

株探ニュース


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