【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 活躍余地大の円高メリット株!米国のドル安指向が強烈な追い風に



「活躍余地大の円高メリット株!米国のドル安指向が強烈な追い風に」

●米国はブレトンウッズ体制の再編を目指す?

 日本時間4月17日朝に、米国で行われた赤沢経済再生担当相とスコット・ベッセント財務長官、ハワード・ラトニック商務長官、通商代表部のジェミソン・グリア代表との閣僚級の関税協議。それに先立ってトランプ大統領とも約50分間会談したという。結果はすでに報じられている通りなら、

 ・トランプ大統領と直接話し合うことができた。
 ・財務長官、商務長官、通商代表と顔合わせができた。
 ・トランプ大統領は「日本との協議が最優先である」と発言。
 ・今後双方が建設的な姿勢で協議に臨み、可能な限り早期に合意を目指すことになった。
 ・次回の協議を今月中に実施する。
 ・閣僚レベルに加え、事務レベルでの協議も継続する。
 ・為替相場への言及はなかった。

 ということであり、協議後にトランプ大統領も「日本との協議は非常に生産的だった」とSNSに投稿していたことから、実際に「非常に生産的」だったのだろう。日本側も初協議だったことを考えると、大成功だったと評価する声が多いが、私が気になるのが、ベッセント財務長官から為替について何の要求もなかったこと、これは少々気味が悪い。

 トランプ大統領は日本の為替政策について不満を口にし、中国についても「為替操作をしている」と怒っていた。加えて、ベッセント財務長官は、80年前にスタートした国際金融秩序の枠組みであるブレトンウッズ体制(1945年発効~1971年解消)の再編を構想する人物である。

 ブレトンウッズ体制はドルを基軸とする固定為替制度であり、その再編により米国経済はもちろん世界経済も安定する――この考えはドル高を嫌うトランプ大統領には受け入れやすいものであり、ある日突然、ドル高の是正に向けた「第二のプラザ合意」があるかもしれない、と私は恐れていた。ベッセント財務長官から為替について発言なかったことにホッとするとともに、敢えていまは為替には触れないようにしているのかも……と勘繰ったりもしている。

 もちろん、私の勝手な思い込みではあることを願うが、トランプ大統領がドル安歓迎を指向していることも踏まえると、ここでは円高メリット関連株への投資を考えておきたい。

●原料輸入依存の食品を中心に高値を期待

 具体的には、まずは山崎製パン <2212> [東証P]になる。NHKの朝ドラ「あんぱん」を見ておられるだろうか。私は毎回欠かさず見ていて、かなり面白い。そのため、家族に毎日のようにあんぱんを買ってくるよう頼んでいる。ドラマを見ていると、食べたくなるのだ。ドラマに出てくるあんぱんは、山崎製パン製ではないものの、 パンといったら私は山崎製パンとなるし、同社のパン原料である小麦は主にカナダ、米国から輸入されている。当然円高メリットを受けるため、株もさらなる高値が見込める。

 これから気温が上がるにつれてどんどん飲むことになるのがビール。原料となるホップもほとんどが海外からの輸入品。キリンホールディングス <2503> [東証P]、アサヒグループホールディングス <2502> [東証P]に共通するのでビール株へのシフトも成功確率が高い。

  食肉ももちろん海外からの輸入が多く、食肉なら食肉卸のスターゼン <8043> [東証P]、ハムの製造販売大手である日本ハム <2282> [東証P]、運営する「業務スーパー」で肉の販売が好調な神戸物産 <3038> [東証P]、「こてっちゃん」で知られるS Foods <2292> [東証P]も目先急騰を演じているが、一服局面を見逃さないようにしたい。

 魚はどうか。もちろん円高メリットを受けるため、ニッスイ <1332> [東証P]、マルハニチロ <1333> [東証P]がある。

 以上の他、すでに大谷選手関連として取り上げた日清製粉グループ本社 <2002> [東証P]もまだ続伸余地ありと見てよいし、甘党の私としては砂糖関連株も外したくない。そこで、製糖国内最大手のDM三井製糖 <2109> [東証P]になる。ただ、値動きはかなりスローなので、この点は承知の上での投資をオススメしたい。

 食品ばかりになってしまったので、他分野にも目を向けておくと、パルグループホールディングス <2726> [東証P]がある。ファッション中堅で、若い女性たちに超人気の「チャオパニック」の運営が絶好調、300円中心の雑貨店「3コインズ」も順調に拡大中のため、株も魅力的だ。100円ショップ大手のキャンドゥ <2698> [東証S]、セリア <2782> [東証S]も、今後は節約指向の高まりを背景に需要増が見込めるため、投資対象としたい。

2025年4月18日 記

株探ニュース


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