利益成長【青天井】銘柄リスト〔第1弾〕 20社選出 <GW特集>


 4月下旬から25年1-3月期の決算発表集中期間に突入している。本特集では、4月30日までに発表された決算の中から、25年1-3月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。

 下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、25年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している20社を選び出し、1-3月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

 上振れ率トップとなったのは、SCSK <9719> [東証P]。25年1-3月期(第4四半期)の税引き前利益は219億円と過去最高だった前年同期実績を33.1%上回って着地。昨年12月に買収したネットワンシステムズの業績上積みが収益を大きく押し上げた。製造業や銀行業向けのシステム開発案件なども好調だった。続く26年3月期の同利益は前期比24.3%増の815億円と6期連続で過去最高益を更新する見通しだ。配当は前期比23円増の94円に増配を計画する。好業績期待や株主還元の強化を受けて株価は急騰し、上場来高値を更新している。

 2位のきんでん <1944> [東証P]は建設需要が堅調に推移する中、関西電力 <9503> [東証P]の配電工事、工場などの一般電気工事や環境関連工事がそれぞれ増加し、1-3月期(第4四半期)の経常利益は307億円(前年同期比35.6%増)と8四半期ぶりの最高益更新を果たした。続く26年3月期の同利益は前期比8.4%増の700億円と2期連続の最高益更新を見込み、配当は前期比10円増の100円に増配する方針を示したことも好感され、株価は4月28日に上場来高値3961円まで上値を伸ばしている。

 3位のロードスターキャピタル <3482> [東証P]は東京都内の中規模オフィスビルを買い取り、付加価値を高めて販売する不動産投資事業を主力とする。1-3月期(第1四半期)はコロナ禍の22年に取得した「ネストホテル東京半蔵門」を大幅にバリューアップさせて売却し、売上高110億円(前年同期比35.3%増)、経常利益53.4億円(同2.2倍)といずれも過去最高を更新した。

 4位には金融機関向けシステム構築が主軸のシンプレクス・ホールディングス <4373> [東証P]が入った。1-3月期(第4四半期)は非金融機関向けDX支援ソリューションを展開するエンタープライズDX部門と戦略/DXコンサルティング部門を中心に拡大し、税引き前利益ベースで2四半期連続の最高益更新を遂げた。26年3月期の同利益は前期比16.8%増の125億円と6期連続の最高益見通しで、配当も前期比15円増の65円に増配する方針だ。株価は1日に約3年半ぶりに上場来高値を塗り替えた。

 5位にリスト入りしたシステムインテグレータ大手、BIPROGY <8056> [東証P]の株価も決算発表を受けて青空圏に急浮上している。1-3月期(第4四半期)は企業の旺盛なIT投資需要を背景に、サポートサービスやソフトウェア販売などが伸び、6四半期ぶりに税引き前利益の過去最高益を達成した。26年3月期の同利益は前期比9.8%増の426億円と5期連続の最高益更新、配当も前期比10円増の120円に増配する計画としたことも評価材料となり、上場来高値を連日更新している。

 6位に入った正興電機製作所 <6653> [東証P]の1-3月期(第1四半期)は前年同期比16.5%増の11.6億円と4四半期ぶりに過去最高益を更新した。電力部門で発変電関連設備やスマート保安システムが伸びたうえ、環境エネルギー部門では公共分野の水処理設備向け監視制御システムや道路設備向け受配電システムが好調だった。投資有価証券売却益が発生したことも利益を押し上げた。業績好調に伴い、減益予想だった上期(1-6月)の経常利益を一転して上期の過去最高益見通しに上方修正している。

           ┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名     上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高  PER
<9719> SCSK     33.1 21985   16523   24.3  81500  65547 20.3 *
<1944> きんでん     27.6 30717   24082    8.4  70000  64546 14.2
<3482> ロードスター   27.0  5341   4207    8.7  11635  10699  5.5
<4373> シンプレクス   23.0  3778   3072   16.8  12536  10729 19.8 *
<8056> ビプロジー    19.9 13204   11012    9.8  42600  38789 15.8 *
<6653> 正興電      16.5  1162    997   20.8   2850   2359  9.2
<2216> カンロ      15.6  1407   1217    0.6   4340   4315 17.8
<3496> アズーム     13.9  654    574   36.3   2490   1827 28.5
<2359> コア       13.9  1075    944   10.2   3600   3267 10.1
<6436> アマノ      12.5  8310   7385    5.5  26000  24642 16.5

<6455> モリタHD    11.4  6884   6177    4.0  14300  13744  9.6
<7949> 小松ウオール    8.4  1740   1605    4.6   4130   3950 10.7
<4498> サイバトラス    7.4  465    433    8.0   1570   1454 19.3
<2127> 日本M&A     7.4  6206   5781    0.5  17000  16918 16.8
<2477> 手間いらず     5.5  422    400    1.4   1500   1479 22.8
<4685> 菱友システム    3.3  1528   1479    0.6   4900   4869 11.9
<4417> Gセキュリ     3.1  459    445   39.6   2181   1562 29.8
<4733> OBC       2.2  6192   6060    8.5  25000  23044 29.5
<9830> トラスコ中山    1.6  5817   5726    5.6  21170  20056  9.7
<4826> CIJ       0.1  720    719    3.4   2060   1993 20.7

※2023年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。


株探ニュース


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