富田隆弥の【CHART CLUB】 夏相場は日柄調整を挟むか



「夏相場は日柄調整を挟むか」

◆日経平均株価は6月30日まで5日続伸し、一時は前日比701円高の4万0852円をつけ、昨年7月17日以来、約11カ月ぶりの高値となった。3万8000円台の節目を抜き、世界同時株高や配当金の再投資観測を背景に、上昇に弾みをつけたといえる。

◆ただし、6月30日の終値は336円高の4万0487円となり、26日の642円高、27日の566円高からは上げ幅をやや縮めた。日足は三つの窓を空ける「三空」を描き、「放れ駒(十字線)」が示現。翌7月1日は501円安と陰線をつけ、この「放れ駒」は「宵の明星」となり、2日には3万9444円まで調整が進んだ。

◆そして7月3日、米国株が大きく上昇。ナスダック総合指数は2万0601ポイントで引け、史上最高値を更新。NYダウも4万4828ドルと、史上最高値に迫っている。一方、米雇用統計や新規失業保険申請件数がともに米労働市場の底堅さを示したことで、連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ観測は後退。為替市場ではドル高が進み、1ドル=145.22円をつける場面も見られた。

◆3日引け後のナイトセッションでは、日経225先物が400円高の4万0120円で取引を終え、高値引けとなっている。この流れを受け、4日の日経平均株価も上昇する可能性が高い。ただし、3日の米国株上昇には3連休を控えてショートカバー(買い戻し)が加わり、「人気の偏り」があったことが推測される。

◆サマーラリーの様相を呈する株式市場だが、人気(強気)が偏る局面では注意が必要なのは相場の常である。また、これからはバカンスシーズン(市場参加者の減少)が意識され始める時期でもある。7月の日本株は大きく調整する可能性は低いと見るが、もみ合いによる日柄調整を想定しておきたい。

(7月3日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース


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