話題株ピックアップ【夕刊】(2):シンプレクス、富士通、神戸物産
■シンプレクス <4373> 4,645円 +60 円 (+1.3%) 本日終値
シンプレクス・ホールディングス<4373>が続伸。同社は銀行や証券会社など金融機関向けシステム構築及び運用を手掛け、暗号資産分野にも積極展開を図っている。21日取引終了後、ステーブルコイン発行・償還システム「Simplex Stablecoin」とWeb3向けソリューション導入支援を手掛ける米Ava Labsが提供するブロックチェーンインフラサービス「AvaCloud」を組み合わせ、金融サービス水準の可用性と低レイテンシ(送受信の遅延緩和)の実現に向けた実証実験を実施したことを発表した。
■富士通 <6702> 3,593円 +38 円 (+1.1%) 本日終値
富士通<6702>が上げ幅を拡大。年初来高値を更新した。理化学研究所が22日、富士通とエヌビディア<NVDA>とともに、スーパーコンピューター「富岳」の次世代となる新たなフラッグシップシステムに関して、国際連携により設計と開発を開始すると発表。これに反応した買いが富士通の株価を押し上げた。開発コードネームは「富岳NEXT」で、エヌビディアがGPU基盤に関する設計を主導。全体システムや計算ノード、CPUの基本設計については理研とともに検討を進める富士通が推進する。富岳に比べ最大100倍程度のアプリケーションの高度化及び高速化を目指す方針。理研として量子コンピューターとの連携も検討していくとしている。
■日阪製作所 <6247> 1,400円 +9 円 (+0.7%) 本日終値
日阪製作所<6247>がしっかり。21日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部を売却したことにより、投資有価証券売却益8億7500万円を26年3月期上期及び通期に特別利益として計上すると発表しており、好材料視された。なお、業績予想には織り込み済みとしている。
■神戸物産 <3038> 4,251円 +16 円 (+0.4%) 本日終値
神戸物産<3038>がしっかり。21日の取引終了後に発表した7月度の単独業績で、売上高が前年同月比6.7%増、営業利益が同34.5%増となり、営業利益が6カ月連続で増益となったことが好感された。2店舗の新規出店があったことに加えて、引き続きテレビ番組やSNSなどで紹介されたことなどが売り上げ増につながった。商品別では、気温の上昇に伴い飲料やアイスなどの夏物商材が貢献した。
■旭化成 <3407> 1,243円 +1 円 (+0.1%) 本日終値
旭化成<3407>が堅調な動き。この日、感光性絶縁材料「パイメル」の生産能力増強の設備投資を決定したと発表しており、好材料視された。同社によると、生成AIなどの先端半導体向け層間絶縁膜市場は足もとでは年平均8%で成長しているほか、30年ごろまではその勢いが続くとみており、これらの需要に対応するのが狙い。昨年12月には、静岡県富士市に「パイメル」の新工場を竣工し、供給能力の強化を図ってきたが、約160億円を投じて更に生産能力増強を進め、30年時点では生産量を現在の倍にする方針だ。
■芝浦電子 <6957> 6,260円 -220 円 (-3.4%) 本日終値
芝浦電子<6957>が4日ぶりに反落した。ミネベアミツミ<6479>が21日、芝浦電子に対するTOB価格と買付期間について、変更と延長の予定はないと発表した。芝浦電子に対して台湾の電子部品大手ヤゲオは1株6635円でのTOBを発表。一方のミネベアのTOB価格は1株6200円だった。株式市場ではミネベアとヤゲオによるTOB引き上げ合戦を巡る思惑が後退。芝浦電子への売りを促す要因となった。ミネベアはあわせてヤゲオによるTOBについて、「外為法のクリアランスを取得できないまま2度にわたりその待機期間が延長されるという異例中の異例の状況が続いている」と指摘。成立の可能性に重大な疑義が発生しているとの認識を示した。これに対し、ヤゲオは22日にコメントを公表。ミネベアの主張に対し不当で誤解を招くものだと反論し、外為法に関する記述については「完全に憶測に基づくもので、全く不正確である」との見解を示している。
■西松屋チェーン <7545> 2,202円 -44 円 (-2.0%) 本日終値
西松屋チェーン<7545>は3日続落。21日の取引終了後に発表した8月度(7月21日~8月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比3.6%減と、3カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。大型育児用品や粉ミルク、服飾雑貨の売り上げは好調に推移したものの、夏物衣料の売り上げが前年を下回った。なお、全店売上高は同1.2%増だった。
■テモナ <3985> 351円 +80 円 (+29.5%) ストップ高 本日終値
テモナ<3985>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は21日取引終了後、子会社のサブスクソリューションズが、高性能GPUサーバー及び暗号資産マイニングマシンの企画・販売を行うゼロフィールド(東京都港区)でサブスク型ファイナンスサービス「サブスククレジット」の取り扱いを開始したと発表。これが材料視されたようだ。サブスククレジットとは、サブスクソリューションズが事業者に代わって、機器・設備を一括購入し、利用企業へ月額型サブスクで提供するもの。新品・中古を問わず利用可能で、契約期間は6カ月から最長5年となっている。
■W TOKYO <9159> 2,845円 +500 円 (+21.3%) ストップ高 本日終値
W TOKYO<9159>がストップ高。同社は21日の取引終了後、定款の一部を変更すると発表。事業目的に関して、「暗号資産の売買、保有、投資、運用」を追加するとしており、これを材料視した買いが入ったようだ。9月26日開催予定の定時株主総会に付議する。
■fonfun <2323> 874円 +150 円 (+20.7%) ストップ高 本日終値
fonfun<2323>がストップ高。SMSを活用した販促ツールで需要獲得が進むほか、AIサービス企業の買収などM&A戦略によって業績も急拡大途上にある。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)シフトの流れを捉え、IT人材派遣で新境地を開拓している。26年3月期は売上高が前期比1.5倍となる19億800万円、営業利益は同37%増の2億400万円とピーク利益更新を見込んでいる。AI関連の中小型株が相次いで人気化するなか、株価は需給相場の様相を呈している。
株探ニュース
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