話題株ピックアップ【夕刊】(2):大王紙、スパークス、ヤマウラ
■大王製紙 <3880> 901円 +19 円 (+2.2%) 本日終値
大王製紙<3880>が3日ぶりに反発。7日付の日本経済新聞朝刊で「木質由来の極細繊維を使った複合樹脂を自動車部品メーカー向けに供給する」と報じられており、好材料視された。記事によると、これまで日用品や化粧品の添加物向けだったセルロースナノファイバー(CNF)の用途を自動車部品向けにも広げるとしており、複数メーカーと共同開発し28年にも発売される新型車への採用を見込むという。CNFは、植物に含まれるセルロースをナノサイズまで解繊した素材で、鉄の5分の1の重さながら5倍の強度がある。そのため、自動車の燃費向上に貢献するほか、木質由来であることから環境負荷が低いといったメリットがあり、自動車用途に採用されれば業績への貢献も大きいと期待されている。
■スパークス・グループ <8739> 1,608円 +30 円 (+1.9%) 本日終値
スパークス・グループ<8739>は3日続伸。前週末5日の取引終了後に発表したグループ運用資産残高が前月比381億円(1.9%)増の2兆576億円と順調に積み上がり、創業来の過去最高を更新したと発表したことが好感された。バブル崩壊後の高値を更新する日本株式市場や、日本政府を中心とした資産運用立国に向けたさまざまな取り組み、エネルギー構成における再生可能エネルギーの割合を高める国を挙げた計画、日本政府によるベンチャー企業育成・連携の方針が多数打ち出されるなどし、注力分野である「日本株式」「OneAsia」「実物資産」「プライベート・エクイティ」に追い風が吹いているとしている。
■ヤマウラ <1780> 1,430円 +26 円 (+1.9%) 本日終値
ヤマウラ<1780>が後場に強含み、年初来高値を更新した。同社は8日、独自開発したメインサーバーをバックアップするための装置「マイクロデータセンター」の販売を始めたと発表しており、将来的な業績への貢献を期待する買いが優勢になっている。近年はBCP(事業継続計画)対策としてバックアップサーバーの重要性が増している。同製品はコンパクトに設置することが可能。防水・防塵・耐震性をそなえた高耐候性の筐体がサーバーを保護する。
■鴻池運輸 <9025> 3,390円 +50 円 (+1.5%) 本日終値
鴻池運輸<9025>が4日ぶりに反発。大和証券は5日、同社株の投資判断「2(アウトパフォーム)」を継続するとともに、目標株価を3300円から3900円に引き上げた。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比3.5%増の66億8400万円と空港関連の費用下振れや鉄鋼事業の上振れなどで会社計画を超過し推移し、26年3月通期の同利益も230億円と会社計画(220億円)を上回ると予想。27年3月期以降も空港関連などを中心に利益拡大が期待できるとみている。更に、メディカルや空港関連の強化や海外事業の拡大に注力していく方針だが、特にインド事業の拡大に注目している。
■INPEX <1605> 2,618.5円 +13 円 (+0.5%) 本日終値
INPEX<1605>は軟調。5日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比1.61ドル安の1バレル=61.87ドルと下落。一時、61.45ドルと6月上旬以来、約3カ月ぶりの安値をつけた。米8月雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を下回り、米景気への懸念が台頭した。また、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国で構成するOPECプラスは7日、10月から新たな増産に踏み切ることで合意しており、原油需給が緩むことも警戒されている。
■ジェイ・イー・ティ <6228> 990円 +150 円 (+17.9%) ストップ高 本日終値
ジェイ・イー・ティ<6228>がストップ高に買われた。7日午後9時から放送された「NHKスペシャル」は先端半導体の量産を目指すラピダスにフォーカスを当てて、日本の半導体産業の復活に向けた同社の挑戦と経営トップの姿を追う内容で、番組内では半導体製造装置を手掛けるJETの技術を取り上げる場面があった。JETは1日に、NHKスペシャルのなかで自社が取り上げられると告知していたが、放送を受けて改めて物色する姿勢が広がったようだ。
■Hmcomm <265A> 1,474円 +222 円 (+17.7%) 一時ストップ高 本日終値
Hmcomm<265A>が大きく買われた。前週末5日取引終了後、SBI証券(東京都港区)とAIエージェントに関する共同研究を開始したと発表した。顧客からの問い合わせ対応や各種手続きの自動化に加え、将来的に高度なパーソナライズドサポートを実現することを目指す。これが材料視された。
■情報戦略テクノロジー <155A> 1,121円 +150 円 (+15.5%) ストップ高 本日終値
情報戦略テクノロジー<155A>がストップ高。東京証券取引所が前週末5日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに関する委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を8日から解除すると発表した。また、日本証券金融も5日、貸借取引の銘柄別増担保金徴収措置を8日に解除すると開示しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買いが流入した。
■ナトコ <4627> 1,757円 +226 円 (+14.8%) 本日終値
ナトコ<4627>が急騰し、2021年6月以来、4年3カ月ぶりの高値をつけた。同社は前週末5日の取引終了後、25年10月期第3四半期累計(24年11月~25年7月)の連結決算を発表した。売上高が前年同期比9.0%増の165億7200万円、営業利益が同21.1%増の10億100万円となっており、業況を評価する買いが集まっている。11~7月期は塗料事業と蒸留事業が増収増益になった。塗料事業は焼き付け塗料や遮熱塗料での新規案件の獲得や工作機械向けの需要増、DIC<4631>グループから24年7月1日付で内装建材用塗料の販売事業を譲受したことなどが収益拡大に寄与した。蒸留事業は新規顧客の獲得や廃溶剤の回収の増加などが業績に貢献した。
■DMP <3652> 2,340円 +240 円 (+11.4%) 本日終値
ディジタルメディアプロフェッショナル<3652>は急動意。この日午前10時ごろ、LLM(大規模言語モデル)推論エンジンと、独自開発のビジョンAI技術を融合させた行動認識AIプラットフォーム「Vision-LLM Insight」の本格的な顧客提供を開始したと発表した。これまでのAIでは判別が難しかった映像内の複雑な行動パターンを高精度に検知することができるという。これが材料視された。
株探ニュース
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