前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―



■コンヴァノ <6574>  238円 (+50円、+26.6%) ストップ高

 コンヴァノ <6574> [東証G]がストップ高。株価は8月中旬以降、3日連続ストップ高を交え大相場を形成した経緯がある。その後8月20日に375円(分割修正後株価)の上場来高値を形成したものの急反落を余儀なくされ、直近は200円トビ台に位置する25日移動平均線を下回るなど見切り売りがかさんでいたが、目先満を持して切り返す展開となった。関東や関西、東海などを中心に廉価でスピーディーなサービスを提供するネイルサロン「ファストネイル」を運営するが、足もとの業績は会社側想定を上回る好調を示している。前週末5日取引終了後、26年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の30億3500万円から53億3500万円(前期比39.5倍)に大幅増額しており、これがポジティブサプライズとなった。単純な売り上げの積み上げだけでなく、ポートフォリオの高付加価値化やオペレーション高度化、資本効率の向上などが同時並行的に進んだことを背景に、今回の目を見張る上方修正につながった。

■JET <6228>  990円 (+150円、+17.9%) ストップ高

 ジェイ・イー・ティ <6228> [東証S]がストップ高。7日午後9時から放送された「NHKスペシャル」は先端半導体の量産を目指すラピダスにフォーカスを当てて、日本の半導体産業の復活に向けた同社の挑戦と経営トップの姿を追う内容で、番組内では半導体製造装置を手掛けるJETの技術を取り上げる場面があった。JETは1日に、NHKスペシャルのなかで自社が取り上げられると告知していたが、放送を受けて改めて物色する姿勢が広がったようだ。

■Hmcomm <265A>  1,474円 (+222円、+17.7%) 一時ストップ高

 Hmcomm <265A> [東証G]が続急騰、一時ストップ高となった。前週末5日取引終了後、SBI証券(東京都港区)とAIエージェントに関する共同研究を開始したと発表した。顧客からの問い合わせ対応や各種手続きの自動化に加え、将来的に高度なパーソナライズドサポートを実現することを目指す。これが材料視された。

■情報戦略テク <155A>  1,121円 (+150円、+15.5%) ストップ高

 情報戦略テクノロジー <155A> [東証G]がストップ高。東京証券取引所が前週末5日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに関する委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を8日から解除すると発表した。また、日本証券金融も5日、貸借取引の銘柄別増担保金徴収措置を8日に解除すると開示しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買いが流入した。

■ナトコ <4627>  1,757円 (+226円、+14.8%)

 ナトコ <4627> [東証S]が4日続急騰。同社は前週末5日の取引終了後、25年10月期第3四半期累計(24年11月-25年7月)の連結決算を発表した。売上高が前年同期比9.0%増の165億7200万円、営業利益が同21.1%増の10億100万円となっており、業況を評価する買いが集まっていた。11~7月期は塗料事業と蒸留事業が増収増益になった。塗料事業は焼き付け塗料や遮熱塗料での新規案件の獲得や工作機械向けの需要増、DIC <4631> [東証P]グループから24年7月1日付で内装建材用塗料の販売事業を譲受したことなどが収益拡大に寄与した。蒸留事業は新規顧客の獲得や廃溶剤の回収の増加などが業績に貢献した。

■DMP <3652>  2,340円 (+240円、+11.4%)

 ディジタルメディアプロフェッショナル <3652> [東証G]が続急騰。8日午前10時ごろ、LLM(大規模言語モデル)推論エンジンと、独自開発のビジョンAI技術を融合させた行動認識AIプラットフォーム「Vision-LLM Insight」の本格的な顧客提供を開始したと発表した。これまでのAIでは判別が難しかった映像内の複雑な行動パターンを高精度に検知することができるという。これが材料視された。

■共和工業 <5971>  6,640円 (+630円、+10.5%)

 共和工業所 <5971> [東証S]が急騰。同社は9月5日大引け後(15:40)に決算を発表、26年4月期第1四半期(5-7月)の連結経常利益は前年同期比71.9%増の4.1億円に拡大し、5-10月期(上期)計画の4.9億円に対する進捗率は84.9%に達し、5年平均の58.8%も上回ったことが好感されたようだ。

■デジプラ <3691>  1,511円 (+139円、+10.1%)

 デジタルプラス <3691> [東証G]が続急騰。8日正午ごろ、子会社デジタルフィンテックが運営する資金移動業対応「デジタルウォレット」が、新たにインターネット専用のVisaプリペイドカード「Vプリカギフト」と連携すると発表しており、これを好感した買いが流入した。Vプリカギフトは、ライフカード(東京都中央区)が発行するVisaプリペイド。受取先の拡大により、さまざまなPAYサービスを横断的につなぐデジタルマネーのアグリゲーターとしての展開を本格化する。

■ゼネラルパ <6267>  3,450円 (+290円、+9.2%)

 ゼネラルパッカー <6267> [東証S]が続急伸。前週末5日の取引終了後に発表した26年7月期連結業績予想で、売上高110億円(前期比8.8%増)、営業利益10億9500万円(同2.0%増)と営業増益を見込み、年間配当予想を前期比10円増の120円としたことが好感された。顧客の設備投資需要が引き続き堅調に推移し受注残高は前年から増加していることに加えて、国内外での積極的な販売活動の展開による受注確保を計画していることから増収増益を見込むという。25年7月期決算は、売上高101億800万円(前の期比2.6%増)、営業利益10億7300万円(同7.4%増)だった。なお、営業利益は従来予想の8億6500万円を大きく上回って着地した。

■JINSHD <3046>  9,610円 (+770円、+8.7%)

 東証プライムの上昇率2位。ジンズホールディングス <3046> [東証P]が6日続急伸。前週末5日の取引終了後に発表した8月度の月次売上状況(速報)で、国内アイウェアショップの既存店売上高が前年同月比17.0%増となり、31ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。猛暑が続いた影響により、季節要因に関連した需要が堅調に推移した。また、販促施策の効果もあり、来店や購買意欲を後押しした。なお、全店売上高は同21.9%増だった。

■スマバ <9417>  483円 (+34円、+7.6%) 一時ストップ高

 スマートバリュー <9417> [東証S]が続急伸、一時ストップ高となった。前週末5日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を47万株(自己株式を除く発行済み株数の4.52%)、または2億円としており、取得期間は9月8日から11月30日まで。東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)を含む市場買い付けにより取得するとしている。

■FFRI <3692>  7,350円 (+460円、+6.7%)

 FFRIセキュリティ <3692> [東証G]が続急伸。石破首相退陣表明を受け、次期総裁選を前に思惑買いが交錯し、これまで高市トレードで脚光を浴びてきた銘柄が一斉に輝きを増す展開となっていた。サイバーセキュリティー関連では純国産エンドポイントセキュリティーで他社と一線を画すFFRIが一時10%を超える上昇を示したほか、量子コンピューター分野で先駆するフィックスターズ <3687> [東証P]や、宇宙開発関連ではアストロスケールホールディングス <186A> [東証G]やSynspective <290A> [東証G]が値を飛ばし、核融合関連では助川電気工業 <7711> [東証S]ストップ高カイ気配に買われる人気となった。これらは高市早苗前経済安全保障大臣が掲げる重点政策において関連有力銘柄に目される銘柄群で、上値を見込んだ短期筋が目ざとく攻勢をかけた。

■OKI <6703>  1,686円 (+101円、+6.4%)

 東証プライムの上昇率8位。沖電気工業 <6703> [東証P]が3日続急伸。同社は8日、トルコ国鉄(TCDD)と「ゼロエナジーIoTシリーズ」のIoT 防災点検モニタリング技術を活用した実証実験に関する覚書を締結したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。OKIの「ゼロエナジーIoTシリーズ」は、商用電源や通信工事が不要で、橋梁などのインフラ構造物を遠隔からモニタリングできるソリューション。同社はTCDDとの覚書締結について、社会インフラソリューションのグローバル展開において重要なポイントになるとしている。

■イルグルム <3690>  688円 (+40円、+6.2%)

 イルグルム <3690> [東証S]が急伸。前週末5日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高(速報)が前年同月比43.5%増となり、高成長を継続していることが好感された。昨年10月にルビー・グループを連結子会社化したことで、コマース支援事業が同3.3倍となり牽引した。

■さいか屋 <8254>  540円 (+28円、+5.5%) 一時ストップ高

 さいか屋 <8254> [東証S]が続急伸、一時ストップ高となった。石破茂首相は7日、緊急記者会見を開き、総理大臣を辞任すると表明した。自民党は総裁選を実施するための手続きに入ることとなる。石破首相は総裁選には出馬しない方針を示しており、次期総裁選を巡る情勢が今後の焦点となるが、国内メディア各社によると有力候補として高市早苗前経済安保相とともに、小泉進次郎農相らの名が挙がっている。このうち「進次郎関連銘柄」としては過去の総裁選において物色された経緯から、神奈川県を地盤とする百貨店のさいか屋に投資家の関心が向かっていた。また、ライドシェア全面解禁の思惑から、大和自動車交通 <9082> [東証S]やFIG <4392> [東証P]、ディー・エヌ・エー <2432> [東証P]、Will Smart <175A> [東証G]が物色人気化した。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース


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