前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―



■アイル <3854>  3,025円 (+152円、+5.3%)

 アイル <3854> [東証P]が5日続急伸。同社は前週末5日の取引終了後、25年7月期の連結決算の発表にあわせて、26年7月期の連結業績予想を開示した。売上高予想は207億円(前期比7.3%増)、営業利益予想は52億5000万円(同8.9%増)とした。前期に続き過去最高益の更新を計画しており、好感した買いが集まった。配当予想は中間と期末をそれぞれ30円とし、年間では60円(同10円増配)を見込む。主力のパッケージソフトウェア「アラジンオフィス」の業種別機能の強化などを通じ、前期に達成した過去最高業績の更新を図る。なお、昨年9月に公表した中期経営計画では、26年7月期の売上高は212億円、営業利益は56億円とする目標を掲げていた。決算発表とともに、アイルは中期経営計画を更新した。新たに公表した28年7月期の業績目標について、売上高は243億円(前期実績は192億9400万円)、営業利益は63億1200万円(同48億1800万円)とし、これまでの最終年度となる27年7月期の新たな目標から一段の収益拡大を目指す方針を示した。基幹システム事業により集約及び蓄積された販売・購買・在庫などの各種データを生かし、AI技術を最大限に活用しながらデータ分析や経営支援など付加価値型の新サービスを創出していく。

■IHI <7013>  15,855円 (+755円、+5.0%)

 IHI <7013> [東証P]が急反発。8日、子会社IHIプラントが、ENEOSホールディングス <5020> [東証P]傘下のENEOSとTOPPANホールディングス <7911> [東証P]が進める古紙バイオエタノール実証事業向けに実証プラントを受注したと発表しており、好材料視された。同実証事業は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「バイオものづくり革命推進事業」として採択を受けて実施されるもので、古紙を原料とした前処理プロセスと糖化発酵プロセスを組み合わせることで、バイオエタノール製造の効率向上を目指している。なお、IHIプラントは糖化発酵プロセスパイロットプラントのEPC(設計・調達・建設)業務を受注した。

■アップガレG <7134>  1,200円 (+57円、+5.0%)

 アップガレージグループ <7134> [東証S]が続急伸。前週末5日の取引終了後に発表した8月度の月次売上状況(速報)で、直営既存店売上高が前年同月比7.2%増となり、6ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。全国的に気温の高い状況が続くなか、多くの来店客があったことで、中古タイヤホイール、ライダース用品を中心に買い取り及び販売が好調に推移した。なお、FC既存店売上高は同12.3%増だった。

■アルトナー <2163>  2,080円 (+96円、+4.8%)

 アルトナー <2163> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は8日午後2時ごろ、26年1月期第2四半期累計(2-7月)の単独決算を発表した。売上高が前年同期比7.9%増の58億7600万円、最終利益は同14.7%増の7億7000万円だった。最終利益の通期計画に対する進捗率は60%となり、業績を評価した買いが流入した。主力の技術者派遣事業は技術者数の増加に加え、ニーズが上昇基調にあり稼働率が高水準で推移。企業の賃上げ傾向や技術者不足による新卒技術者の初配属単価の向上なども相まって技術者単価も前年同期を上回った。アルトナーは同時にクリップソフト(浜松市中央区)を9月26日に完全子会社化する予定だと発表した。

■ニッコンHD <9072>  3,253円 (+119円、+3.8%)

 ニッコンホールディングス <9072> [東証P]が5日ぶり大幅反発。前週末5日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。上限を750万株(自己株式を除く発行済み株数の6.20%)、または150億円としており、取得期間は9月8日から来年3月31日まで。株主還元の拡充及び資本効率の向上を図るとともに、今後の経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を実行するためとしている。

■インターアク <7725>  1,402円 (+51円、+3.8%)

 インターアクション <7725> [東証P]が大幅高で3日続伸。前週末5日の取引終了後に、取引先からイメージセンサ検査関連製品の大口受注を獲得したと発表しており、これを好感した買いが入った。受注金額は5億2900万円で、25年12月から26年2月に売り上げ計上する予定。なお、26年5月期業績予想に与える影響はないとしている。

■フォスター <6794>  2,323円 (+83円、+3.7%)

 フォスター電機 <6794> [東証P]が大幅高で5日続伸。一時130円高の2370円まで買われた。同社の株価は4月7日の年初来安値962円を底に一貫した上値追い態勢にあり、特に4月末以降は25日移動平均線を一度も下回ることなく4ヵ月以上にわたって強力な上昇トレンドを形成している。そうしたなか、前週末5日にアクティビストとして注目を浴びるアクシウム・キャピタルが同日付で大量保有報告書を提出。アクシウム・キャピタルのフォスター株式保有比率は6.86%となり、5%を大幅に超過したことが判明した。保有目的は「純投資」としており、フォスターの株価に対する先高期待が膨らんでいた。

■DLE <3686>  145円 (+5円、+3.6%)

 ディー・エル・イー <3686> [東証S]が大幅続伸。8日午後1時30分ごろ、今年8月に開設した、AI技術を導入した新スタジオ「OBETA AI STUDIO」の制作物の地方波レギュラー放送が決定したと発表しており、好材料視された。山陰中央テレビジョン放送(島根県松江市)との共同出資によるミニ番組として制作・放送される。小泉八雲の妻・小泉セツを主人公にしたNHKの連続テレビ小説「ばけばけ」が秋から放送開始されることに伴い、舞台となる松江市そして小泉八雲に注目が集まっていることを受けて、小泉八雲の作品の中から日本に伝わる怪異・奇譚13話を厳選し約3分のミニ番組として制作し、毎週放送するとしている。

■エターナルG <3193>  3,070円 (+81円、+2.7%)

 エターナルホスピタリティグループ <3193> [東証P]が3日続伸。前週末5日の取引終了後に発表した8月度売上高で、国内「鳥貴族」直営既存店売上高が前年同月比13.7%増と5ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同9.9%増と大幅に増加したほか、客単価も同3.5%増と上昇した。

■TSIHD <3608>  1,144円 (+26円、+2.3%)

 TSIホールディングス <3608> [東証P]が4日続伸。前週末5日の取引終了後に発表した8月度の売上情報で、既存店売上高が前年同月比0.3%増と7ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。リアル店舗で夏のセールが堅調に推移したほか、メンズブランドを中心に、晩夏・初秋向け新作が好調だった。また、前年に比べて休日が1日多かった影響がプラス約1.4ポイントあった。

■大王紙 <3880>  901円 (+19円、+2.2%)

 大王製紙 <3880> [東証P]が3日ぶり反発。7日付の日本経済新聞朝刊で「木質由来の極細繊維を使った複合樹脂を自動車部品メーカー向けに供給する」と報じられており、好材料視された。記事によると、これまで日用品や化粧品の添加物向けだったセルロースナノファイバー(CNF)の用途を自動車部品向けにも広げるとしており、複数メーカーと共同開発し28年にも発売される新型車への採用を見込むという。CNFは、植物に含まれるセルロースをナノサイズまで解繊した素材で、鉄の5分の1の重さながら5倍の強度がある。そのため、自動車の燃費向上に貢献するほか、木質由来であることから環境負荷が低いといったメリットがあり、自動車用途に採用されれば業績への貢献も大きいと期待されている。

■スパークス <8739>  1,608円 (+30円、+1.9%)

 スパークス・グループ <8739> [東証P]が3日続伸。前週末5日の取引終了後に発表したグループ運用資産残高が前月比381億円(1.9%)増の2兆576億円と順調に積み上がり、創業来の過去最高を更新したと発表したことが好感された。バブル崩壊後の高値を更新する日本株式市場や、日本政府を中心とした資産運用立国に向けたさまざまな取り組み、エネルギー構成における再生可能エネルギーの割合を高める国を挙げた計画、日本政府によるベンチャー企業育成・連携の方針が多数打ち出されるなどし、注力分野である「日本株式」「OneAsia」「実物資産」「プライベート・エクイティ」に追い風が吹いているとしている。

■ヤマウラ <1780>  1,430円 (+26円、+1.9%)

 ヤマウラ <1780> [東証P]が反発。同社は8日、独自開発したメインサーバーをバックアップするための装置「マイクロデータセンター」の販売を始めたと発表しており、将来的な業績への貢献を期待する買いが優勢になっていた。近年はBCP(事業継続計画)対策としてバックアップサーバーの重要性が増している。同製品はコンパクトに設置することが可能。防水・防塵・耐震性をそなえた高耐候性の筐体がサーバーを保護する。

■鴻池運輸 <9025>  3,390円 (+50円、+1.5%)

 鴻池運輸 <9025> [東証P]が4日ぶり反発。大和証券は5日、同社株の投資判断「2(アウトパフォーム)」を継続するとともに、目標株価を3300円から3900円に引き上げた。第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比3.5%増の66億8400万円と空港関連の費用下振れや鉄鋼事業の上振れなどで会社計画を超過し推移し、26年3月通期の同利益も230億円と会社計画(220億円)を上回ると予想。27年3月期以降も空港関連などを中心に利益拡大が期待できるとみている。更に、メディカルや空港関連の強化や海外事業の拡大に注力していく方針だが、特にインド事業の拡大に注目している。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース


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