富田隆弥の【CHART CLUB】 日経平均5万円視野も、風雨が強まる高値圏



「日経平均5万円視野も、風雨が強まる高値圏」

◆まさに「風雨が強まる高所」だ。10月6日に4万8000円台に乗せた日経平均株価だが、公明党の連立離脱や米中貿易摩擦の再燃が警戒され、連休明けの14日には一時1544円安の4万6544円まで急落した。日経225先物に至っては、10日引け後の夜間取引で2440円安の4万5180円まで突っ込む場面もあった。

◆しかし、15日以降は大きく切り返し、16日には再び4万8000円台を回復した。日足チャートを見ると、日経平均株価の安値は一目均衡表の転換線で、日経225先物の安値は25日移動平均線で下げ止まり、ともに上昇基調を維持している。

◆4月7日安値から6カ月目の期日にあたる週に史上最高値の4万8597円をつけ、テクニカル指標の過熱が意識されていただけに、14日の急落は相場転換のシグナルかと警戒された。しかし、今回も基調を崩すことなく、押し目買いの好機となった。その主役はソフトバンクグループ <9984> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]であり、改めて「AI(人工知能)・半導体相場」の継続を印象づけた。来週21日には臨時国会が召集される。新首相に高市氏が選出されれば、「高市ラリー」が再燃し、日経平均株価が「5万円」の大台を突破する可能性もある。

◆強い流れに乗るのは当然だが、チャートやテクニカル指標の過熱シグナルは依然として点灯したままであり、信用買い残・裁定買い残も高水準にある。来週以降は首班指名に加え、27日にはトランプ米大統領の来日が見込まれるほか、月末にはAPEC(アジア太平洋経済協力会議)に合わせて米中首脳会談が開かれる可能性もある。そして、日本企業の決算発表も本格化する。高値圏にある株価は、ちょっとしたきっかけで乱高下しやすく、下落局面では25日線や転換線を基準にした陰転チェックを怠ってはならない。

(10月16日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース


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