話題株ピックアップ【昼刊】:アドテスト、きんでん、関電工


■トーエネック <1946>  1,771円  +300 円 (+20.4%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 トーエネック<1946>は急反騰し、上場来高値を更新している。28日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。営業利益予想を前回予想の180億円から200億円(前期比24.7%増)、最終利益予想を120億円から150億円(同39.3%増)に引き上げた。同時に年間配当予想は中間22円・期末30円の年52円から中間28円・期末37円の年65円に増額した。利益予想の引き上げと株主還元姿勢を評価する買いが流入している。9月中間期は配電線工事の工事量や一部の子会社の完成工事案件が予想を下回ったものの、屋内線工事を中心に採算性の向上が想定を上回った。子会社からの受取配当金や持ち分法投資利益の増加、保有株式の売却益なども収益に貢献し、売上高は1247億1400万円(前年同期比1.7%減)、営業利益は85億6600万円(同32.5%増)、最終利益が72億1600万円(同2.5倍)になった。なお、通期の売上高予想は据え置き。配電線工事の工事量が回復していることに加え、屋内線工事の手持ち工事が豊富で、かつ好調に進捗していることを踏まえた。9月中間期時点での受注高は計1255億2600万円(同18.3%増)に上った。年間配当の65円は24年10月1日付で実施した1株につき5株の割合での株式分割後ベースで実質15円増配となる。また、同社は配当方針の変更も発表。連結配当性向の基準について、これまでの「30%以上」から「40%を目安」に改めた。

■アドバンテスト <6857>  21,795円  +3,675 円 (+20.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 アドバンテスト<6857>が急反騰し実質上場来高値を更新している。28日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を8350億円から9500億円(前期比21.8%増)へ、営業利益を3000億円から3740億円(同63.9%増)へ、純利益を2215億円から2750億円(同70.6%増)へ上方修正し、あわせて未定としていた中間配当予想を29円(前年同期19円)としたことが好感されている。AI関連向け半導体の更なる複雑化や性能向上及び生産数量の増加などを背景に、高性能半導体向けテスタ需要の拡大が続く見通し。なお、9月中間期決算は、売上高5267億3300万円(前年同期比60.0%増)、営業利益2324億3500万円(同2.5倍)、純利益1698億1300万円(同2.4倍)だった。同時に、上限を1800万株(自己株式を除く発行済み株数の2.47%)、または1500億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は11月4日から来年10月28日までで、株主還元と資本効率の向上を目的としている。また、27年3月期を最終年度とする中期経営計画の数値目標を売上高で5600億~7000億円から8350億~9300億円へ、営業利益率で22~28%から33~36%へそれぞれ引き上げた。HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)/AI半導体の試験ソリューションに対する力強い需要が継続し、策定時に掲げた目標を超過する可能性が高まったことが要因としている。

■きんでん <1944>  6,158円  +1,000 円 (+19.4%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 きんでん<1944>がストップ高の水準となる6158円に買われ、上場来高値を更新している。28日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を上方修正した。売上高予想を従来予想の7300億円から7420億円(前期比5.2%増)、営業利益予想を670億円から810億円(同32.8%増)に引き上げた。同時に年間配当予想は中間・期末各50円の年100円から中間・期末各60円の年120円(前期は90円)に増額した。好業績と株主還元姿勢を好感した買いが集まっている。9月中間期は良好な市場環境を背景とした採算性の向上に加え、生産性を改善する取り組みが奏功し予想を上回る業績で着地。売上高が3213億7800万円(前年同期比7.8%増)、営業利益が318億8700万円(同2.5倍)になった。配電工事や情報通信工事、環境関連工事など各完成工事高が増えた。通期業績予想は下期について良好な市場環境に加え、手持ち工事の状況を織り込んだ。中間期時点で個別の受注工事高は4608億8900万円(同21.6%増)に上った。事務所ビルなどが増加した一般電気工事をはじめ、各工事で受注高が前年同期を超えた。

■日本車輌製造 <7102>  3,520円  +485 円 (+16.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 日本車輌製造<7102>が大口の買い注文が流入し、カイ気配スタートで株価水準を切り上げている。前日は全体地合い悪に流され、大陰線を引いて7日ぶりに反落したが、きょうは動きを一変させ一気に切り返す展開に。28日取引終了後、同社は26年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の66億円から82億円(前期比18%増)に増額した。なお、期中2度目の上方修正であり、期初の営業利益予想は56億円だった。鉄道車両、輸送用機器・鉄構事業の各事業の売り上げが会社側想定以上に伸び、収益押し上げに貢献した。これを材料視する形で上値を見込んだ投資資金が流入した。

■関電工 <1942>  4,922円  +489 円 (+11.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 関電工<1942>やクラフティア<1959>(旧九電工)が急騰し上場来高値を更新。電力工事関連株が一斉高となっている。28日の取引終了後、きんでん<1944>とトーエネック<1946>が26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、26年3月期の通期業績予想を修正した。両社とも通期業績予想を引き上げ、これを受け翌29日の株価は急騰。電気工事関連株の物色人気化につながったようだ。サンテック<1960>やユアテック<1934>、北陸電気工事<1930>などが大幅高となっている。

■高砂熱学工業 <1969>  4,646円  +370 円 (+8.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 高砂熱学工業<1969>は大幅反発し実質上場来高値を更新している。この日の寄り前に26年3月期の連結業績予想について、売上高を4100億円から4210億円(前期比10.3%増)へ、営業利益を360億円から433億円(同33.6%増)へ、純利益を287億円から343億円(同24.1%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を44円から62円へ引き上げたことが好感されている。一部工事の工程見直しなどを行った結果、単体売上高は前回予想を下回る見込みとなったものの、効率的な施工体制などによる工事進捗とともに収益性の改善を見込むことから、連結では売上高・利益を押し上げる見通しという。

■Aiロボティクス <247A>  1,932円  +139 円 (+7.8%)  11:30現在
 Aiロボティクス<247A>が大幅高で4日続伸し実質上場来高値を更新している。この日、展開するスキンケアブランド「Yunth(ユンス)」が、K-POPグループ「BTS」のV氏とブランドアンバサダー契約を締結したと発表しており、好材料視されている。今回の取り組みは、V氏の除隊後初の日本での広告出演で、スキンケアブランドとしては日本初の単独契約となる。21世紀のポップアイコンともいわれる「BTS」のV氏をブランドアンバサダーに迎えることで、プレゼンス向上と海外市場への展開を見据えたグローバル戦略を本格的に始動するとしている。

■トクヤマ <4043>  3,935円  +251 円 (+6.8%)  11:30現在
 トクヤマ<4043>が急反発している。午前9時ごろに発表した9月中間期連結決算が、営業利益191億5200万円(前年同期比37.2%増)と大幅増益となったことが好感されている。塩ビ関連製品の海外市況下落などの影響を受けて売上高は1637億5600万円(同1.1%減)と減収だったものの、半導体向け多結晶シリコンをはじめ半導体関連製品の販売が堅調だったことに加えて、操業度の向上や製造コストの改善などが寄与し、営業利益は大幅増となった。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高3645億円(前期比6.2%増)、営業利益415億円(同38.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本瓦斯 <8174>  2,808.5円  +126.5 円 (+4.7%)  11:30現在
 日本瓦斯<8174>は急反発した。同社は28日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比2.5%増の881億9500万円、最終利益は同2.1倍の34億3900万円だった。大幅な増益となったことに加え、自社株買いの実施も発表しており、好感されたようだ。電気事業で顧客の増加により販売量が伸長。燃料価格の動向も利幅を拡大させる要因となった。自社株買いは総数400万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.7%)、総額90億円を上限とし、10月29日から来年3月31日の間に実施する。

■大阪有機化学工業 <4187>  3,845円  +160 円 (+4.3%)  11:30現在
 大阪有機化学工業<4187>切り返し急、今週27日につけた年初来高値3825円を払拭し新値街道に復帰した。独立系化学メーカーで、特殊アクリル酸エステルでは業界のフロントランナー。また、電子材料部門を主力とし、半導体レジスト用原料などを展開し需要を捉えているが、ArFエキシマレーザーに対応したレジスト用原料への引き合いが極めて旺盛で業績に貢献している。そうしたなか、29日の朝方に、25年11月期第4四半期決算で「補助金収入」3億1400万円を特別利益として計上することを発表、足もとではこれが刺激材料となった格好だ。株価は昨年7月以来約1年3カ月ぶりの高値圏を走るが、業績成長期待から海外筋の注目も高まっているもよう。現状は外国人保有株比率が10%未満と低く、需給面でポートフォリオ組み入れの動きが進めば一段の上値も期待される。

■日立建機 <6305>  5,207円  +177 円 (+3.5%)  11:30現在
 日立建機<6305>が反発し上場来高値を更新している。28日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆3000億円から1兆3200億円(前期比3.7%減)へ、調整後営業利益を1300億円から1320億円(同9.0%減)へ、純利益を730億円から740億円(同9.1%減)へ上方修正したことが好感されている。北米などを中心に油圧ショベルの需要が想定を上回り堅調に推移していることに加えて、上期業績が順調に回復基調にあることなどを考慮した。なお9月中間期決算は、売上高6540億5100万円(前年同期比1.8%減)、調整後営業利益601億4800万円(同15.7%減)、純利益377億5000万円(同18.9%増)だった。

■クオリプス <4894>  6,500円  +220 円 (+3.5%)  11:30現在
 クオリプス<4894>が大幅高で5日ぶりに反発している。28日の取引終了後、今年4月に再生医療等製品製造販売承認申請を行ったヒト(同種)iPS細胞由来心筋細胞シートについて、厚生労働省から虚血性心筋症による重症心不全を対象とした希少疾病用再生医療等製品に指定されたとの通知を受け取ったと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。希少疾病用再生医療等製品の指定制度は、医療上特にその必要性が高いものなどを条件に厚生労働大臣が指定する制度で、指定を受けることで、PMDA(医薬品医療機器総合機構)などによる指導や助言などの支援措置を受けることができるようになる。なお、同件が26年3月期業績に与える影響は軽微としている。

■コメリ <8218>  3,160円  +65 円 (+2.1%)  11:30現在
 コメリ<8218>が高い。決算内容や自社株買いが好感されている。同社が28日取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)の連結純利益は前年同期比8.4%増の103億6000万円だった。主力カテゴリーである農業資材の販売が堅調に推移した。コメ増産に絡む関連資材などが伸びたとみられている。作業シートなど建設事業者が使用する商品の販売も順調だった。26年3月期の同利益は前期比6.4%増の146億円で据え置いた。同時に、60万株(自己株式を除く発行済み株式数の1.25%)、21億円を上限とする自社株取得枠の設定を発表。取得期間は10月29日から26年1月23日まで。取得した全株式は消却する。この日の午前8時45分、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において、1株3095円で22万8000株を7億566万円の取得金額で買い付けている。

■ソフトバンクグループ <9984>  26,830円  +540 円 (+2.1%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>がカイ気配スタート、目先利益確定売り圧力をものともせず4日続伸となっている。前日の米国株市場ではNYダウとともにハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も4連騰で最高値更新基調を続けており、同指数と株価連動性の高い同社株には追い風となっている。トランプ米政権肝いりの大規模AIインフラプロジェクト「スターゲート」では米オープンAIやオラクル<ORCL>などとともに主導的な役割を担う。前日の日米首脳会談では日米両政府は会談に合わせ約4000億ドルの「日米間の投資に関する共同ファクトシート」を発表。AI電力インフラや重要鉱物など4つの投資分野を挙げている。生成AI市場の拡大と電力インフラ拡充は切っても切れない関係にあり、これに関してソフトバンクGや日立製作所<6501>が関心を示しているとも報じられており、海外投資家の注目度が高まっているもようだ。

■NJS <2325>  5,340円  +60 円 (+1.1%)  11:30現在
 NJS<2325>が反発している。28日の取引終了後、25年12月期の期末配当予想を50円から55円へ増額修正したことが好感されている。年間配当予想は105円となり、前期に比べて10円の増配となる。

●ストップ高銘柄
 アウンコンサルティング <2459>  484円  +80 円 (+19.8%) ストップ高   11:30現在
 ジェネレーションパス <3195>  672円  +100 円 (+17.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース


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