今週の【早わかり株式市況】続急伸、AI半導体に買い流入で最高値更新



■今週の相場ポイント
 1.日経平均は2週続伸、初の5万円大台乗せ
 2.日米首脳会談が開催、政策期待の買い流入
 3.FRBは連続利下げ決定、一方でタカ派姿勢も
 4.日銀会合は市場予想通り「現状維持」決定
 5.米ハイテク企業が好決算、日本株も一段高

■週間 市場概況
 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比3111円(6.31%)高の5万2411円と、2週連続で上昇した。

 今週も総じて強気ムード優勢の地合いだった。AI・半導体関連株を中心に根強い買いが流入。日経平均は5万2000円台まで上値を伸ばした。政治面ではトランプ米大統領の来日と日米首脳会談の開催に注目が集まった。

 週明け27日(月)の日経平均は上昇。1200円あまり値上がりし、初の5万円大台乗せを果た数の押し上げに寄与した。28日(火)は反落。目先スピード警戒感が高まった。広範囲に利益確定の動きが広がった。29日(水)は急反発。日経平均はまたも1000円を超える上げ幅で5万1000円台に乗せた。AI・半導体関連やそこから派生するデータセンター周辺株などが買われ、先物を絡めたインデックス買いも加わり全体相場に浮揚力を与えた。一方、TOPIXはマイナス圏で着地。個別では値下がりする銘柄が目立った。その後、日本時間深夜には注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が公表され、2会合連続の政策金利引き下げが決まった。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が記者会見でタカ派的な姿勢を示し、12月会合での利下げ期待は後退。同日の米国株市場は高安まちまちの展開となった。これを受けた30日(木)の東京市場も気迷いムードに。昼ごろには日銀金融政策決定会合の結果が判明したが、市場予想通り「現状維持」でサプライズなく通過。全体相場は前日終値を挟んで一進一退の動きが続いた。31日(金)は再び急伸。前日に好決算を発表した米アップル<AAPL>やアマゾン・ドット・コム<AMZN>が時間外取引で上昇。これを手掛かりに東京市場もリスクオンとなった。

■来週のポイント
 来週は決算発表シーズンの後半戦に入る。個別に明暗が分かれることになるだろう。日経平均は最高値圏を闊歩しているが、少数の値がさハイテク株以外への資金流入は活発でない。特に中小型グロース株が下落基調にあり、これの回復が待たれる。

 重要イベントとしては、国内では5日に発表される日銀金融政策決定会合議事要旨、7日朝に発表される9月全世帯家計調査が注目される。海外では3日に発表される米国10月ISM製造業景気指数、4日に発表される米国9月貿易収支、5日に発表される米国10月のADP雇用統計とISM非製造業景気指数、7日に発表される米国10月雇用統計と中国10月貿易収支、9日に発表される中国10月の消費者物価指数生産者物価指数に注視が必要だろう。

■日々の動き(10月27日~10月31日)

【↑】  10月27日(月)―― 大幅続伸、米株高や円安で5万円大台乗せ
 日経平均 50512.32( +1212.67)  売買高19億2747万株 売買代金 6兆1130億円

【↓】  10月28日(火)―― 3日ぶり反落、高値警戒感からの利益確定売りが優勢
 日経平均 50219.18( -293.14)  売買高22億9292万株 売買代金 5兆8852億円

【↑】  10月29日(水)―― 急反発、値がさ株が買われ最高値更新
 日経平均 51307.65( +1088.47)  売買高23億5745万株 売買代金 7兆921億円

【↑】  10月30日(木)―― 続伸、半導体関連株が買われ連日最高値
 日経平均 51325.61(  +17.96)  売買高37億4142万株 売買代金 10兆300億円

【↑】  10月31日(金)―― 3日続伸、ハイテク株が買われ5万2000円を突破
 日経平均 52411.34( +1085.73)  売買高28億8524万株 売買代金 8兆5645億円

■セクター・トレンド
 (1)全33業種中、17業種が値下がり
 (2)電線株急伸で住友電 <5802> など非鉄が値上がり率トップ。
 (3)半導体関連人気でアドテスト <6857> など電機、HOYA <7741> など精密機器といったハイテク株が大幅高
 (4)内需株はまちまち。SBG <9984> など情報通信は高いがOLC <4661> などサービス、霞ヶ関C <3498> など不動産は下落
 (5)金融株もまちまち。三菱UFJ <8306> など銀行、野村 <8604> など証券が買われ、東京海上 <8766> など保険は売られた
 (6)値下がり率トップは大王紙 <3880> などパルプ・紙

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
 1(22) 造船 ── トランプ氏来日に合わせ「協力覚書」締結と報道
 2(3) 防衛
 3(5) レアアース ── 米中対立の構図で関連銘柄への思惑錯綜
 4(4) 半導体
 5(1) サイバーセキュリティ
 ※カッコは前週の順位

株探ニュース


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