【植木靖男の相場展望】 ─当面、出遅れの内需主導株が人気か



「当面、出遅れの内需主導株が人気か」

●目標値未達のTOPIXに上値余地

 日経平均株価はこれまでソフトバンクグループ <9984> [東証P]などごく限られた銘柄の急上昇により水準を切り上げてきたが、さすがにそうした銘柄に過熱感が生じて調整に入った。

 では、足もとの市場の動きを再点検してみたい。日経平均株価は11月4日に史上最高値5万2636円をつけて以降、19日には4万8235円まで調整。その後、反発に転じたものの戻りは鈍く、比較的に短期間で高値奪回を果たしてきた従来のパターンとは異なる動きをみせている。これは日柄調整が続く可能性を示唆するが、一方で下値も限定的といえそうだ。

 なお、調整入りした背景には、本年4月安値からの上昇波動が、黄金分割による推定目標値に到達したことがあろう。

  TOPIX(東証株価指数)はどうか。依然として日経平均株価に対して出遅れ感が著しく、未だ推定目標値には達していない。だとすれば、市場全体からみれば、なおも上昇局面にあるとみてよさそうだ。

 今後はどうか。日経平均株価が当面、最高値を抜くか抜かないかはともかく、TOPIXがまずは目標値3700ポイントまで上昇するかどうかが注目される。ここへきての物色動向を確認すると、銀行株や建設株、さらには電力・ガス株など、TOPIXを押し上げる銘柄群の上昇が目立っている。であれば、当面、日経平均株価よりTOPIXの方に人気が移行しやすいとみてとれる。

 問題はその後だ。大きく言えば、日本経済は今後、政策次第で成長性を取り戻せるか否かの分岐点に差し掛かっている。これまで30年間、日本は斜陽産業を救うべく利下げを繰り返してきたが、こうした政策が失敗だったことは明白だ。利下げによる余剰資金は高利の米国に流出するばかりだった。

 今後、日本はデフレからインフレ経済に転じ、流出した資金が日本に環流すれば、株価は上昇気流に乗るとみてよいだろう。一方、物価上昇には金融政策、つまり利上げで臨むしか対策がないのが現状だ。はたして、高市早苗内閣はすんなり利上げを認めるだろうか。

●AI関連には機敏な対応を

 先述したように目先はTOPIX型銘柄が物色される公算が大きい。具体的には内需の好業績銘柄であろうか。では、AI(人工知能)関連株はどうか。将来の成長性に異を唱える者はいないだろう。底入れすれば、さらなる高みの二番天井を目指すはずだ。

 これらを踏まえて、内需型からは北海道電力 <9509> [東証P]、東京ガス <9531> [東証P]などの 電力・ガス株。また、金融の三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、さらに建設株からは五洋建設 <1893> [東証P]などに注目したい。大型株では日本製鉄 <5401> [東証P]、NTT <9432> [東証P]などの下値は乏しい。

 一方、AI関連では反発度合いをみてアドバンテスト <6857> [東証P]、日立製作所 <6501> [東証P]などを。これらはチャート判断に自信のある方のみを対象として、タイミング次第で機敏に参戦、撤退を心掛けたい。

2025年11月28日 記

株探ニュース


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