【杉村富生の短期相場観測】 ─逆境(波乱)に強い厳選5銘柄!



「逆境(波乱)に強い厳選5銘柄!」

●HFTの売買代金に占める比率は4割!

 さすがに、目先は騰勢一服となろう。なにしろ、年初以来、解散・総選挙、自民党の大勝などを好感し、休むことなく駆け上がってきた相場だ。ちなみに、昨年末(大納会)の日経平均株価は5万0339円だった。それが2月12日には瞬間、5万8015円の高値まで急騰した。買い気の強さは認めるが、上昇ピッチが速すぎる。

 アメリカ市場は波乱含みだ。12日のNYダウは669ドル(1.34%)安、 NASDAQ指数は469ポイント(2.03%)安だった。「アンソロピック・ショック(Claude Cowork→クロード・コワーク騒動)」が尾を引いている。昨年1月のDeepSeek、11月のGemini3の登場時と同じパターンである。

 ソフトウェアのセールスフォース<CRM>、サービスナウ<NOW>をはじめ、エヌビディア<NVDA>、シスコ・システムズ<CSCO>、アップル<AAPL>のほか、アルファベット<GOOG>などハイパースケーラーまで売り込まれている。これは明らかに過剰反応と思う。しかし、背景にはAI(人工知能)に対する警戒感がある。成長セクターが陥る“宿命”だろう。

 さらに、株価の振幅を大きくしているのが「感情を持たない投資家」の存在だ。マシン(コンピューター)が売買を行う。基本的に、無機質である。売買は一方通行になりやすい。マシンは上がれば買う、下げ相場ではトコトン売る。なにしろ、1回の取引の利ザヤは「0.1銭」といわれている。1秒間に、数千回の売買をする。

 超高速回転売買(高頻度取引)である。代表的なものがHFT(High Frequency Trading)だろう。東京市場は流動性が高いうえに、規制が緩やかなために、世界の投機マネーが集中している。なお、東証の売買代金に占めるHFTのシェアは2010年に3%弱だったが、2025年には38%、今年は40%台に高まっている、という。

●サナエノミクス(日本再生)関連を狙う!

 いずれにせよ、インデックスは先物、売買代金ランキング上位の銘柄はHFTなどの影響を強く受ける。だからこそ、個人投資家は激しい値動きに振り回されず、自分の投資スタンスをしっかり守って欲しい、と思う。高いところを買って、安値圏を売っては“利”を得るのは難しい。まあ、当たり前の話だが……。

 中・長期的な視点では日本再生第2ラウンド(サナエノミクス)が展開される、と考えている。日経平均株価は年内に、6万8000円絡みの水準を目指すだろう。買い手は外国人、事業法人(自社株買い)だ。外国人の買い越し額は2~3年の間に、小泉構造改革(35兆円)、アベノミクス(安倍政権→25兆円)時を上回るだろう。

 物色面ではサナエノミクス関連の港湾整備、防衛力増強、インフラ再構築、国土強靱化、地方創生、技術立国、宇宙、サイバーセキュリティ、核融合炉、フィジカルAI(人工知能とロボティクスの融合)などがターゲットになろう。2~3月相場ではハイテク系よりも内需系にシフトしたい、と判断している。短期的には円高圧力がある。

 具体的にはまず、首都圏4500万人の電力供給を担う東京電力ホールディングス <9501> [東証P]だろう。実質発行株式数の76%を国が保有する国策会社だ。経営不安は乏しい。配当は期待できないが、政府系の特殊法人(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)が優先株を取得したコスト(2種類)の1200~1400円を目指すことになろう。

 湖北工業 <6524> [東証S]は海底ケーブル用光通信部品のトップメーカーだ。業績は好調に推移している。2026年12月期は12.4%増収、経常15.4%増益が見込まれ、1株利益は136.5円(前期は114.7円)となる。配当は7円増の年40円とする。株価は力強い上昇波動を描いている。海底ケーブルの整備は国策である。

 北川精機 <6327> [東証S]は好業績(2026年6月期は経常43.6%増益、1株利益72.2円予想)に加え、アクティビストが介入している。このほか、目をみはる利益成長を示しているセレンディップ・ホールディングス <7318> [東証G]、JR各社のメンテナンス特需のメリットを受ける日本電設工業 <1950> [東証P]などに注目できる。

2026年2月13日 記

株探ニュース


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