大塚竜太氏【高値圏で売り買い交錯、3月期末に向けての読み筋は】 <相場観特集>



―5万7000円近辺の攻防、高市政権の政策期待で買い場か―

 週明けの東京株式市場では日経平均株価が朝方に高く始まったが、その後は軟化し前場は安値圏で着地。下値で買い直され再びプラス圏に浮上したものの買いは続かず、結局マイナス圏で取引を終えた。5万7000円近辺で強弱観が錯綜し、どっちつかずの値動きとなっている。気が付けば2月も中旬で、3月の年度末が意識される時間軸にあるが、ここからの相場展望についてベテラン市場関係者はどのようにイメージしているのか。東洋証券ストラテジストである大塚竜太氏に見解を聞いた。

●「期末までに6万円台突破、押し目は強気対処」

大塚竜太氏(東洋証券 ストラテジスト)

 日経平均株価は目先上昇一服感をみせているものの底堅く推移しており、押し目買いニーズの強さを反映している。26年3月期第3四半期(25年4-12月)の企業の決算発表をおおむね通過したところで総括すると、懸念されたトランプ関税の逆風も企業努力によって限定的なものにとどめ、業績は思った以上に堅調だったといってよさそうだ。通期の主要企業ベースで算出した最終利益は、減益予想から一転して増益に転じる可能性が高まった。国内長期金利の上昇も警戒していたほど進まず、為替市場ではひと頃よりは円高方向に押し戻されたとはいえ、1ドル=150円台の推移で落ち着いた値動きであれば相場の大勢トレンドに影響は出ないとみている。

 今週は18日に特別国会が召集されるが、今後は高市政権の打ち出す政策テーマを意識した個別株物色の動きが活発化しそうだ。日経平均はもみ合いを経て6万円大台を指向する展開をメインシナリオとしたい。3月期末までのレンジとしては上値が6万円トビ台(6万~6万1000円のゾーン)を予想し、下値に関しては深押ししても25日移動平均線(直近は5万4200円前後)とのカイ離解消程度の調整にとどまりそうだ。押し目は段階的に買い下がって報われる公算が大きい。

 もっとも、日経平均はアドバンテスト <6857> [東証P]やソフトバンクグループ <9984> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]といった一部のAI・半導体セクターの値がさ株に圧倒的に左右されやすいのも事実で、相場の全体像とはギャップが生じやすい。市場全体の動向を映すTOPIXベースでみた場合は、期末までのタームで上値が4000前後、下値が3700近辺の推移を予想している。

 個別株はAIデータセンター関連で、光ファイバーや光関連部材を手掛けるフジクラ <5803> [東証P]、古河電気工業 <5801> [東証P]などの電線株。また、ここ需給主導で売られ過ぎている日立製作所 <6501> [東証P]やNEC <6701> [東証P]などの押し目買いも一考の余地がある。更に、内需系の銘柄では鹿島 <1812> [東証P]、大成建設 <1801> [東証P]、大林組 <1802> [東証P]などのスーパーゼネコンや、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]、三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]などメガバンクを引き続きマークしたい。

(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(おおつか・りゅうた)
1986年岡三証券に入社(株式部)。88~98年日本投信で株式ファンドマネージャーを務める。2000年から東洋証券に入社し現在に至る。


株探ニュース


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