【緊急インタビュー】世界株安再び、日経平均暴落でトレンド転換か 内藤証券・田部井美彦氏 <相場観特集>



―4000円超下落する場面も、中東リスクで原油高騰し先行き不透明感が募る―

 週明けの東京株式市場は急落に見舞われた。日経平均株価は先物主導で一時4000円を超える下げとなり、5万1000円台半ばまで一気に水準を切り下げる波乱展開に。全体相場の上昇トレンドは終焉を迎えたのか、それとも敢然と買い向かって報われるのか、投資家としても判断に迷うところである。ここからの相場展望について、株式市場と長く向き合ってきたベテラン市場関係者はどう見ているのか。ブーケ・ド・フルーレットの馬渕治好氏と内藤証券の田部井美彦氏の2人にそれぞれ見解を聞いた。

●「下値は5万円前後か、『米中首脳会談』が転機となる可能性も」

田部井美彦氏(内藤証券 投資調査部 リサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト)

 米国とイスラエルによるイラン攻撃が激化し、中東情勢が緊迫化している。当面は、原油価格動向を横目ににらみながら神経質な展開が続きそうだ。一部でイランの最高指導者に、殺害されたハメネイ師の次男のモジタバ・ハメネイ師が選出されたとも報じられているものの、交渉に向けたイランの窓口が誰になるか、判然としないままでは状況が進展することは難しいだろう。

 今後をみるうえでは、今月31日から4月2日にトランプ米大統領が訪中し予定されている「米中首脳会談」が転機となる可能性もあるとみている。中国は中東への原油依存度も高く、イランとの関係が強い。それだけに、中国が仲介役となる格好で米・イスラエルとイランの戦争の落としどころを探る展開も考えられる。

 日経平均株価の下値メドは、まずは25日移動平均線とのマイナスカイ離率が8~10%前後の5万500~5万1000円前後。続いて、昨年12月頃の水準である5万円前後とみている。

 米国は産油国であり、原油上昇には強い面もあるが、足もとでは銀行株が軟調な値動きとなっていることには注意が必要だ。日本はインフレ局面に入っており、価格転嫁を進める動きも出てくるだろう。このため、個別ではさほど株価が下がらない銘柄もあるだろう。

 個別では、コーポレートガバナンスコード(企業統治指針)の改訂に向けた動きに絡み、「キャッシュリッチ」銘柄に注目している。石油資源開発 <1662> [東証P]や日揮ホールディングス <1963> [東証P]、能美防災 <6744> [東証P]、SANKYO <6417> [東証P]など。また、内需系のエンターテインメント関連では「推し活」に絡みアーティストの有料ファンサイト運営と電子チケットが主力のエムアップホールディングス <3661> [東証P]、それにホテル不足に絡み列車ホテルを検討するJR九州 <9142> [東証P]、ホテル事業への展開が進むベルーナ <9997> [東証P]などに注目している。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(たべい・よしひこ)
内藤証券リサーチ・ヘッド&チーフ・ストラテジスト。株式市況全般、経済マクロの調査・分析だけでなく、自動車、商社、アミューズメント、機械などの業種を担当するリサーチアナリストとして活動。年間200社程度の企業への訪問、電話取材、事業説明会への参加などを通して「足で稼ぐ調査・情報の収集」に軸足を置いている。


株探ニュース


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