【杉村富生の短期相場観測】 ─ガイダンスリスクを避けるには……?



「ガイダンスリスクを避けるには……?」

●GW期間は為替介入に警戒を!

 ツーティア(2極化)マーケットなのは否定しないが、ちょっと極端すぎるような感じがする。4月22日の日経平均株価は236円高の5万9585円だった。新高値だ。しかし、東証プライム市場(1574社)のうち、値上がりが236銘柄、値下がりが1302銘柄と、ほぼ全面安商状となっている。指数と個々の銘柄の動きが違う。

 これは異常だ。こんな状況は持続性に欠ける。案の定、23日は日経平均株価が瞬間、6万0013円と初の6万円の大台に乗せたあと、売り急ぎの展開となった。一握りの銘柄だけを買い進むには無理がある。もちろん、日本ギア工業 <6356> [東証S]、岡野バルブ製造 <6492> [東証S]を「買うしかない」との声は承知している。

 ユニチカ <3103> [東証S]、津田駒工業 <6217> [東証S]などもそうだが、集中物色になりやすい。3月期決算企業の決算発表を控え、ガイダンスリスク(例年、次期予想は保守的になる傾向があるし、今年は中東情勢、原油価格などの不透明要因があって、より慎重な姿勢にシフト)が存在する。

 実はアメリカ市場も似たような状況だ。買いづらいセクター、銘柄を避けると、コアウィーブ<CRWV>、マーベル・テクノロジー<MRVL>、マイクロン・テクノロジー<MU>などAI(人工知能)、データセンター関連銘柄が集中人気となる。半導体関連セクターもそうだ。日本市場はアメリカ市場の写真相場である。

 5~6月相場ではイラン情勢に一喜一憂するとともに、決算発表数字に振り回される展開となろう。前述したガイダンスリスクである。2025年の場合、トランプ関税の発動があって、会社予想(2026年3月期)はコンセンサスを14%下回った、という。今年はイラン情勢だ。とりあえず、「控えめの数字を出しておけ」との姿勢が多数派だろう。

●元気な銘柄、最高益企業などを狙う!

 さて、この時期の投資に際してはガイダンスリスクをいかに避けるか、これがポイントになる。具体的なターゲットはどうか。まず、第1は材料系の元気な銘柄にマトを絞ること。パワーエックス <485A> [東証G] 、ウエストホールディングス <1407> [東証S]、アズジェント <4288> [東証S]などがそうだ。もちろん、好業績である。

 第2は、久々の最高益企業だ。岡野バルブ製造は17期ぶりの営業最高益予想、大幅増配が人気のきっかけだった。ミネベアミツミ <6479> [東証P]、アイシン <7259> [東証P]、UACJ <5741> [東証P]、長谷工コーポレーション <1808> [東証P]などが久々の最高益企業に該当する。

 第3の視点は業績面には不安がない、と思われるAI、データセンター、半導体関連、かつ生産能力の増強を表明している企業群である。イビデン <4062> [東証P]、レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]、ダイフク <6383> [東証P]、JX金属 <5016> [東証P]などをピックアップできる。

 最後に、すでに決算発表済み(2月期決算)の銘柄を取り上げておこう。安川電機 <6506> [東証P]、ローツェ <6323> [東証P]、ダイセキ <9793> [東証P]、YE DIGITAL <2354> [東証S]、コメダホールディングス <3543> [東証P]などがそうだ。2027年2月期は強気の見通しを公表している。

 なお、足元の全般相場はイラン情勢に一喜一憂しているが、企業経営者はしたたかである。確かに、目先はガイダンスリスクが存在する。しかし、ここ数年、コロナショック、ロシアのウクライナ侵攻、トランプ関税、そしてイスラエルとアメリカによるイラン攻撃など、毎年のようにショッキングな出来事が起こっている。ただ、“慣れ”は怖いと思う。

 それにGW(ゴールデンウィーク)中には為替介入に踏み切る可能性がある。為替市場の参加者が少ないタイミングを狙うのは常套手段だ。中・長期的には何ら問題がない相場だが、短期的に見ると、為替介入→大幅円高→日経平均株価の3000円安(いわゆる、為替介入リスク)に備えておく必要があろう。

2026年4月24日 記




株探ニュース


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