富田隆弥の【CHART CLUB】 チャートの関門6万8000円台に到達、過熱感が台頭



「チャートの関門6万8000円台に到達、過熱感が台頭」

◆日経平均株価は6月3日、史上最高値を6万8786円まで伸ばした。相場をけん引するのは変わらずAI(人工知能)・半導体関連株だが、6万8000円台はチャートで当面のポイントとなる水準である(前回の本コラム参照)。テクニカル指標が過熱感を帯びていることから、調整のほしいタイミングに差し掛かっていると思われる。

◆6月に入り、AI・半導体関連に関わる材料が相次いでいる。1日にはソフトバンクグループ <9984> [東証P]の時価総額がトヨタ自動車 <7203> [東証P]を抜き、国内企業トップへと踊り出た。さらに3日、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]が一時トヨタを上回り、第2位に浮上したことが話題になった。

◆また、米国では12日にイーロン・マスク氏率いる宇宙会社スペースX<SPCX>の上場を控えるが、1日にはAI開発の新興アンソロピックが新規株式公開(IPO)を申請したと発表。上場申請を準備中とされるオープンAIを含め、3件の超大型IPOが年内に集中する可能性や、それぞれの巨額な調達金額・時価総額の見通しが驚きをもって報じられ、日本市場のAI・半導体関連のカタリストとなっている。

◆日経平均株価は日足、週足とも倍返しによる上値メド(V計算値)が6万8000円台に集中するが、その水準に達した。日足のテクニカル指標では、順位相関指数(RCI)各線が高値圏に集まり、平均線総合カイ離率は57.8%に上昇。信用評価損益率(5月29日申し込み時点)はマイナス0.36%と「0」に迫った。

◆25日移動平均線(6月4日時点6万3168円)をサポートラインとする上昇基調を維持しており、市場の先高期待は根強い。しかし、これだけ警戒信号が重なってくると、いったんスピード調整を意識せざるを得ない。そして、スピード調整とはいえ高所では風雨が強まり、株価は乱高下しやすくなる。ここからは下値支持のポイントである「25日線」を注視しながら柔軟に対応することになろう。

(6月4日 記、原則毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース


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