【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ AI投資の巨大奔流が生み出す「新・企業城下町」関連に注目せよ!



「AI投資の巨大奔流が生み出す『新・企業城下町』関連に注目せよ!」

●AI半導体とデータセンターが地域経済の起爆剤に

 かつて日本には「企業城下町」と呼ばれる街が各地に存在した。日立製作所 <6501> [東証P]の日立市、トヨタ自動車 <7203> [東証P]の豊田市などが代表例だ。一社の巨大企業が雇用を生み、人口を増やし、商店や住宅、金融まで地域経済全体を潤す。そんな構造であった。

 ところが、AI(人工知能)時代のいま、「新・企業城下町」とでも呼ぶべき地域が再び生まれつつある。主役は、AI半導体と データセンターだ。その代表格が、北海道千歳市である。ラピダスの最先端半導体工場を核として、建設、物流、住宅、飲食、金融などへと経済効果が広がっている。投資の視点では、北海道を地盤とする北洋銀行 <8524> [東証P]などへの波及にも注目したい。

 さらに分かりやすいのが、岩手県北上市だ。キオクシアホールディングス <285A> [東証P]は2025年に第2製造棟(K2)を稼働させ、2026年には第10世代3次元フラッシュメモリの生産を開始した。さらに第3製造棟(K3)を建設し、2029年度の稼働を目指す。

キオクシアは第3製造棟の投資規模を1.8兆円としており、恩恵は半導体製造装置、半導体材料、物流、建設、住宅、消費、そして地元金融へと波及していく。岩手銀行 <8345> [東証P]も、キオクシアや東京エレクトロン <8035> [東証P]などの設備投資を、地域経済を牽引する成長材料として位置づけている。岩手銀行や北日本銀行 <8551> [東証P]、東北銀行 <8349> [東証S]などは「新・城下町関連株」という見方ができよう。

 もう一つ面白いのが、千葉県印西市だ。アルファベット<GOOG>子会社のグーグルは2023年に日本初のデータセンターを印西市に開設している。さらに印西・白井地区ではNTTデータグループ <9613> [東証P]が約250メガワット(MW)のデータセンター群を計画し、2030年以降のサービス開始を予定している。

そして、AIデータセンターの建設ラッシュは、さらに加速しそうだ。10月1日には国内最大の発電事業者JERA、デル・テクノロジーズ<DELL>、データセンター開発の英レルムが千葉県で最大400メガワット、総事業費150億ドル規模のAIデータセンターの建設計画を発表した。2028年から段階的に稼働する計画である。

●AI投資の経済連鎖に先回りする

 ここからが、投資家の出番だ。狙うのは主役企業だけではない。

 「巨大工場・データセンター進出」→「電力・建設・物流需要の増加」→「雇用・人口・消費の拡大」→「地元企業の売上増加」→「地方銀行の融資機会の拡大」という連鎖、これに先回りするのだ。

 AI相場というと、どうしてもキオクシアやアドバンテスト <6857> [東証P]、東京エレクトロンなどに目が向きがちだ。しかし、その一歩先に視線を移せば、前述した 地方銀行のほか電力設備や建設、物流、不動産などにも利益が落ちてくる。

 「AI半導体株を買う」だけがAI投資ではない。AIが新しく作る企業城下町を探し、その街で儲かる企業を先回りして探す。これが今後数年間、意外に息の長い投資テーマになる可能性があるのだ。

2026年10月2日 記

株探ニュース


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