9日の株式相場見通し=一進一退か、ダウ反発と円安は下支え材料に


 9日の東京株式市場は売り買い交錯の地合いとなり、方向感の見えにくいなか日経平均株価は前日終値近辺で一進一退の値動きとなる可能性がある。週明け6日の大発会で大きく水準を切り下げた後、翌7日に800円近い上昇で大きく切り返した日経平均だが、前日は強弱観が拮抗するなか100円あまり下落して取引を終えた。4万円大台ラインを挟んでの攻防がきょうも続きそうだ。前日の欧州株市場は高安まちまちながらドイツやフランスの主要株価は揃って軟調だった。米国に追随して欧州株市場でも長期金利が上昇傾向にあり、積極的な買いが入りにくくなっている。米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともにマイナス圏で推移する時間帯が長かったが、下値では押し目買いが入り、ダウは結局上昇して引けた。ただ、米10年債利回りが4.7%台前半まで水準を切り上げる場面があり、これを背景にハイテク株比率の高いナスダック指数の方は小幅ながら続落で取引を終えている。一部のメディア報道で、今月20日に米大統領に就任するトランプ氏が、関税強化を速やかに進める目的で緊急事態宣言の発令を検討しているとの報道が、マーケット心理を冷やした。また、この日公表された12月のFOMC議事要旨では、参加メンバーがインフレ上振れリスクに言及していたことが判明し、これも買い手控えムードにつながっている。一方、ウォラーFRB理事の講演では一段の利下げを肯定するコメントをしており、過度に不安心理が増幅されることはなかった。東京市場では、米国株市場で主要株価指数が高安まちまちだったことで方向感のつかみにくい環境にあるが、外国為替市場では1ドル=158円台前半でもみ合うなどドル高・円安水準が維持されていることで、下値に対しては底堅さを発揮する公算が大きい。

 8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比106ドル84セント高の4万2635ドル20セントと3日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同10.802ポイント安の1万9478.878だった。

 日程面では、きょうは11月の毎月勤労統計、週間の対外・対内証券売買契約、日銀支店長会議、1月の日銀経済報告(さくらリポート)、12月の輸入車販売、12月の車名別新車販売、12月の軽自動車販売、12月のオフィス空室率など。海外では11月の豪貿易収支、11月の豪小売売上高、11月のユーロ圏小売売上高、11月の独鉱工業生産指数、11月の米卸売在庫・売上高など。なお、米国株市場は休場。

出所:MINKABU PRESS


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