午後:債券サマリー 先物は反発、リスクオフの買い優勢


 3日の債券市場で、先物中心限月3月限は4営業日ぶりに反発。トランプ関税による世界経済への悪影響が懸念されるなか、相対的に安全な資産とされる債券が選好された。

 トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税、中国からの輸入品に10%の追加関税を4日から課す大統領令に署名した。これを受けて米インフレ圧力の高まりが意識され、債券先物は寄り付き直後に140円48銭まで下押す場面があった。ただ、カナダとメキシコが報復関税を課す方針を明らかにしているほか、中国も相応の対抗措置をとる考えを示唆していることから投資家の間でリスク回避ムードが台頭。日経平均株価が大きく下落したことや、時間外取引で米長期金利が低下したことが国内債の買い手掛かりとなり、債券先物は午前10時10分すぎに一時141円03銭まで上伸した。その後は財務省が4日に予定する10年債入札を控えて上げ一服商状となったが、この日に日銀が実施した国債買い入れオペを無難に通過したこともあって堅調地合いを維持した。なお、日銀は朝方に1月23~24日開催分の金融政策決定会合における主な意見を公表し、「日本経済の頑健性は全体として高まっている」「過度な緩和継続期待の醸成による円安進行や金融の過熱を避ける観点から、金融緩和度合いの調整を行うことも必要」などの意見が出ていたことが分かった。

 先物3月限の終値は、前週末比8銭高の140円75銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは朝方に一時1.260%と13年10カ月ぶりの高水準をつけたが、午後3時時点では前週末と同じ1.245%で推移している。

出所:MINKABU PRESS


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