来週の為替相場見通し=円買いの動きが一服するかどうかに注目


 来週のドル円相場は、日銀の早期利上げを織り込み円買いの動きが一服する可能性がある。予想レンジは1ドル=149円50銭~153円50銭。

 厚生労働省が5日発表した24年12月の毎月勤労統計調査で実質賃金が2カ月連続のプラスとなったことや、日銀の田村直樹審議委員が6日の講演で「現在0.5%程度の政策金利を25年度後半には少なくとも1%程度まで引き上げることが必要」との認識を示したことなどから市場では日銀の利上げ時期が早まるとの見方が広がっている。とはいえ、7日の東京市場では一時150円96銭と約2カ月ぶりの円高・ドル安水準をつけており、相場は早期の追加利上げを織り込みつつある。ドルは直近の下落で値ごろ感が意識されやすいほか、ベッセント米財務長官が6日のインタビューで「トランプ政権下でも米国は引き続き強いドル政策を維持している」と述べていることもあり、一段とはドルを売りにくいだろう。ただ、12日に公表される1月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化し、14日公表の1月の米小売売上高の伸び率が低下した場合はドルの重荷となりそうだ。また、トランプ米大統領の突発的な発言で相場が大きく振れることもあり得る。

 なお、来週に国内外で予定される主な経済指標は、10日に12月の日本の経常収支、13日に1月のドイツCPI改定値と1月の米卸売物価指数(PPI)、14日に10~12月期のユーロ圏域内総生産(GDP)改定値と1月の米鉱工業生産など。このほか、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が11日に半期に一度の金融政策報告の議会証言を行い、12日にも発言機会がある。

出所:MINKABU PRESS


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