午後:債券サマリー 先物は反落、日銀総裁と首相の会談で追加利上げ思惑強まる


 20日の債券市場で、先物中心限月3月限は反落。朝方の売りが一巡したあとは切り返す場面もあったが、日銀総裁と首相が会談したことが伝えられると追加利上げの思惑が強まり下げに転じた。

 日銀の高田創審議委員が19日の講演でタカ派的な姿勢を示したことなどを背景に、債券先物は売り優勢でスタートした。ただ、米連邦準備理事会(FRB)が19日に公表した1月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、「FRBのバランスシート縮小を減速または一時停止することの検討が適切である可能性が高い」との意見があったことが明らかになり、米長期金利が低下したことが国内債を下支え。日経平均株価が続落したことも安全資産とされる債券への買いを促し、午前には一時139円13銭まで上伸した。とはいえ、日銀の植田和男総裁が石破茂首相との会談後、足もとで上昇傾向にある長期金利について「話題が出なかった」と述べたことが報じられると、事実上容認する姿勢を示したと受け止めた売りが流入。また、あす総務省が発表する1月の全国消費者物価指数(CPI)の結果が日銀の追加利上げを後押しする可能性があることも意識されたようだ。この日に実施された流動性供給入札(対象:残存期間5年超15.5年以下)が弱めの結果となったことも影響し、先物は午後に入って再びマイナス圏に沈んだ。

 先物3月限の終値は、前日比4銭安の138円94銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.005%上昇の1.440%と2009年11月以来の高水準で推移している。

出所:MINKABU PRESS


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