26日の株式相場見通し=3万8000円割れか、エヌビディア決算前で思惑錯綜


 26日の東京株式市場は依然としてリスク回避ムードが強く、日経平均は引き続き軟調な値動きで3万8000円大台攻防の様相となりそうだ。ただ、前週後半の20日に486円安、週明け25日に539円安と大きく水準を切り下げており、目先は空売り筋のショートカバーなども想定され、下値に対する抵抗力が発揮される可能性はある。直近は米国株市場でグロース株への売りが顕著となっており、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の下げが際立っている。前日の欧州株市場ではドイツの主要株価指数であるDAXは小幅反落したものの各国の値動きは高安が入り交じるもので、それほど投資家心理がリスクオフに傾いてはいないことが窺われる。しかし、米株市場では前週末に発表された複数の経済指標が米経済の減速を指し示す内容であった一方で、インフレに対する警戒感が消費者の間で再燃しており、スタグフレーションへの懸念が拭えない。そうしたなかで、半導体大手エヌビディア<NVDA>の決算発表を目前に控え、半導体などハイテクセクターへの売りが止まらない状況だ。米長期金利が低下傾向を示すなかで株式市場が軟化するという傾向は注意が必要な局面となっている。前日は、個別に四半期決算を発表したホーム・デポ<HD>が買われNYダウに押し上げ効果をもたらしたほか、アムジェン<AMGN>やプロクター・アンド・ギャンブル<PG>といったディフェンシブ株の上昇も指数を下支えた。だが、ナスダック指数は4日続落となり一時フシ目の1万9000を下回る場面があった。ビットコインなど暗号資産の価格下落が著しいことも投資家心理の悪化を助長している。東京市場では、足もと米国のハイテク株安の影響や、為替市場で円高が進行していることからリスクオフの地合いが避けられない。ただ、昨年9月下旬以降日経平均は3万8000~4万円のレンジでのもみ合いを延々と続けており、今回も3万8000円を割り込む水準では押し目買いの動きが顕在化することが想定される。

 25日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比159ドル95セント高の4万3621ドル16セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同260.539ポイント安の1万9026.386だった。

 日程面では、きょうは12月の景気動向指数改定値、基調的なインフレ率を捕捉するための指標など。海外では20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(~27日)、タイ中銀の政策金利発表、1月の米新築住宅販売件数など。このほか、エヌビディア<NVDA>、セールスフォース・ドット・コム<CRM>の決算発表が予定されている。

出所:MINKABU PRESS


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