午後:債券サマリー 先物は大幅続落、長期金利15年9カ月ぶりの高水準


 6日の債券市場で、先物中心限月3月限は大幅に4日続落。前日の欧州市場でドイツ債が財政拡大懸念から大きく下落したことに加え、同日の米長期債相場が続落したこともあって国内債に売りがかさんだ。

 ドイツの与野党が4日に国防費の増強などに向けて債務抑制策を緩和することで合意したことを受け、5日の欧州市場では国債増発の思惑からドイツの長期金利が急騰。また、トランプ米政権がカナダとメキシコに対する追加関税で自動車を対象に1カ月の猶予期間を設ける方針を明らかにしたことなどを背景に、景気の先行き不安が和らぐなか同日の米長期金利も上昇した。これを受けて国内金利の先高観が強まり、債券先物は午前9時50分すぎに138円39銭まで下押す場面があった。その後は押し目買いで下げ渋る動きとなったが、時間外取引で米長期金利が一段と水準を切り上げたことが重荷となり戻りは限定的。日銀の追加利上げ観測が依然としてくすぶっていることも買いが入りにくい要因となっていた。なお、この日に財務省が実施した30年債入札の結果は、小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が12銭と前回(2月6日)の7銭から拡大し、応札倍率は3.50倍と前回の3.74倍を下回った。市場では無難と受け止める向きもあったが、相場を押し上げる材料には至らなかった。

 先物3月限の終値は、前日比72銭安の138円48銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは前日比0.080%上昇の1.515%と、2009年6月以来15年9カ月ぶりの高水準をつけた。

出所:MINKABU PRESS


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