来週の為替相場見通し=日銀利上げ観測を背景とした円高トレンド続くか


 来週のドル円相場は、日銀の追加利上げ観測が強まるなか円買いの流れが続くかどうかが注目される。予想レンジは1ドル=145円50銭~149円50銭。

 連合は6日、25年春季労使交渉(春闘)で要求する平均賃上げ率が6.09%と32年ぶりの高水準になったことを明らかにした。日銀は追加利上げを判断するうえで賃金の動向を注視しており、高水準の賃上げ要求は日銀の追加利上げを後押しするとの見方につながりやすい。来週10日には1月の毎月勤労統計調査が公表される予定で、内容次第では一段と円を買う動きが強まりそうだ。

 また、トランプ米政権の関税をはじめとした政策方針が二転三転していることがネガティブな方向に働いており、米株安が続くようだとリスク回避的なドル売り・円買いが続きそう。12日に公表される2月の米消費者物価指数(CPI)と13日公表の2月の米卸売物価指数(PPI)も焦点となりそうで、インフレ鈍化が示された場合は米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げ観測が再浮上するとともにドル安方向に振れやすくなるだろう。

 このほか、来週に海外で発表される主な経済指標は、10日に1月のドイツ鉱工業生産、11日に1月の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数、13日に1月のユーロ圏鉱工業生産と前週分の米新規失業保険申請件数、14日に2月のドイツCPI改定値と3月の米ミシガン大学消費者態度指数・速報値など。国内では10日に1月の経常収支と1月の景気先行指数(CI)速報値、11日に1月の全世帯家計調査・消費支出と10~12月期の実質国内総生産(GDP)改定値、12日に2月の国内企業物価指数が公表される。

出所:MINKABU PRESS


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