午後:債券サマリー 先物は大幅反発、長期金利一時1.490%に急低下 日銀オペ結果は「弱め」


 11日の債券市場で、先物中心限月3月限は大幅反発した。米国の景気減速懸念を背景に週明けの米株式相場が急落した。投資家のリスク回避姿勢が鮮明となり、東京市場では安全資産と位置付けられる国債への買い需要が高まった。一方、日銀が実施した国債買い入れオペは投資家の売り意欲の高まりを示す「弱め」の結果となった。

 朝方発表の日本の24年10~12月期の国内総生産(GDP)改定値は、実質ベースの年率換算で前期比2.2%増となり、1次速報の2.8%増から下方改定された。また、1月の実質消費支出は2カ月連続でプラスとなったが、前年同月と比べた伸び率は0.8%と市場予想を大きく下回った。国内景気に対する楽観的な見方が後退し、投資家の債券選好姿勢を強める要因となった。

 日経平均株価は午前中に前日比で一時1000円を超す下げとなった後は、急速に下げ渋る展開となった。債券の先物3月限は午後に一時139円06銭まで上昇したが、株価動向をにらみながら終盤は伸び悩んだ。日銀が実施した国債買い入れオペは「残存期間1年超3年以下」と「同5年超10年以下」、「同25年超」の3本。長期債先物と高い連動性を持つゾーンの「同5年超10年以下」の応札倍率は3.25倍と前回オペから上昇した。日銀に債券を放出するニーズの高さが示唆され、債券需給が緩むことを警戒した売りが円債相場の上値を圧迫した。

 先物3月限は前営業日比60銭高の138円82銭となった。新発10年債利回り(長期金利)は一時、同0.080ポイント低い1.490%に急低下した。午後3時の段階では1.510%で推移している。

出所:MINKABU PRESS


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