31日の株式相場見通し=大幅続落、世界株安の様相で波乱含みに


 31日の東京株式市場は前週末の世界同時株安の流れを引き継ぎ、日経平均株価は波乱含みの地合いとなり大幅安で3日続落となりそうだ。3万7000円台を大きく割り込み、3万6000円台前半まで下値を試す場面が想定される。前週末は日本株を含めアジア株市場が総じて軟調だったが、欧州時間に入ってもリスクオフの流れは止まらず、ほぼ全面安商状となった。トランプ米政権が打ち出す関税政策への警戒感から買い手控えムードが強く、ドイツの主要株価指数であるDAXは3日続落し約2週間ぶりの安値水準となった。米国株市場でも、トランプ関税による米経済への物価上昇圧力と消費意欲の減退を警戒する売りが止まない。市場センチメントが一段と冷え込んでおり、NYダウは大幅安で3日続落。ハイテク株への売りが特に目立ち、ナスダック総合株価指数の下落率は2.7%に達した。この日は注目されたインフレ指標である2月のPCEデフレーターが、コア指数で前月比0.4%の上昇と事前コンセンサスを上回る数値で売りを誘った。今週は4月2日にトランプ政権が「相互関税」の詳細を発表する予定にあり、この内容を見極めたいとの思惑も投資家の弱気心理を助長している。個別株ではエヌビディア<NVDA>が4日続落と下げ止まらないほか、テスラ<TSLA>も売り直され不買運動などを懸念する動きが改めて強まっている。東京市場では前週末に日経平均が配当権利落ちに伴う下げ圧力が反映されたとはいえ、680円弱水準を切り下げた。きょうもリスク回避目的の売りがかさみ、前週末の下げ幅を上回る波乱含みの下落に見舞われる可能性がある。足もとでは外国為替市場でドル安・円高が進んでいることも警戒される。また、取引時間中は米株価指数先物の値動きにも左右されやすい。

 28日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比715ドル80セント安の4万1583ドル90セントと3日続落。ナスダック総合株価指数は同481.042ポイント安の1万7322.991だった。

 日程面では、きょうは2月の鉱工業生産速報値、2月の建機出荷、2月の自動車輸出実績、2月の住宅着工など。海外では3月の中国製造業PMI・非製造業PMIなど。なお、シンガポール、マレーシア、インドネシア、インド市場は休場となる。

出所:MINKABU PRESS


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