8日の株式相場見通し=急反発、米ハイテク株への売り一服受け買い戻し誘発


 8日の東京株式市場は空売り筋の買い戻しを誘発し、日経平均は急速にリバウンドに転じる公算が大きい。これまで売り込まれた反動で一気に3万2000円台を回復することが見込まれる。前日はアジア株市場が全面安だったが、欧州時間に入ってもリスク回避ムードは続き、独DAXや仏CAC40、英FTSE100などいずれも4%を超える下げとなった。米関税政策とそれに対する各国の報復措置で世界経済への影響が免れないとの見方が、引き続きマーケットのセンチメントを冷やしている。他方、米国株市場では上下に荒い値動きとなったが、これまでのような一方的に下値を売り込む展開とはならず、NYダウは一時1700ドル超の急落をみせた後に切り返し、900ドル近く上昇する場面があった。その後は売り直されたが、下げ幅は300ドル台にとどまった。また、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の方は前の日の終値近辺でもみ合い、結局小幅ながら前日比プラス圏で着地している。トランプ米大統領は自身のSNSで、中国が8日までに34%の追加関税を撤回しない場合は9日から更に50%の追加関税を賦課することを表明、これがリスク回避の売りを助長した。一方、トランプ氏が中国を除くすべての国や地域に対する関税を90日間猶予することを検討していると伝わったことで、午前中の取引で急浮上に転じたが、その後に米政権が否定したことで値を消した。個別ではエヌビディア<NVDA>が3日ぶりに切り返し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶりに上昇するなど半導体セクターへの売りが途絶えたことはポジティブに捉えられる。きょうの東京市場でも米ハイテク株が売り一服となったことや、外国為替市場で一時1ドル=148円台までドル高・円安が進んだことから、リスクオフの巻き戻しが見込まれる。先物を絡めた需給主導の戻りでリバウンドの幅も大きくなることが予想される。

 7日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比349ドル26セント安の3万7965ドル60セントと3日続落。ナスダック総合株価指数は同15.476ポイント高の1万5603.262だった。

 日程面では、きょうは3月上中旬の貿易統計、2月の国際収支、3月の対外・対内証券売買契約、30年物国債の入札、3月の景気ウォッチャー調査など。海外では米3年物国債の入札など。

出所:MINKABU PRESS


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