9日の株式相場見通し=買い優勢、3万7000円台回復へ


 9日の東京株式市場は買い優勢の地合いが続き、日経平均株価は3万7000円台を回復する公算が大きい。日経平均は3月末を境に大きく下放れた後、4月7日を底値に急速に切り返す展開となったが、その後の戻り相場で3万7000円台に乗せるのはザラ場を含めて初となる。前日の欧州株市場は高安まちまちだったが、独DAXは1%超の上昇で3日ぶりに反発した。好決算を背景にラインメタルなど防衛関連株が買われ、全体相場を牽引した。また、米国株市場も強さを発揮し、NYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数が揃って続伸した。この日は、トランプ米大統領が英国との貿易協定の締結で大枠合意したことを発表しており、これが好感される形で全体相場を押し上げた。また、トランプ氏は今週末にベッセント米財務長官と中国側の高官が行う協議についても楽観的な見解を示すとともに、対中関税を引き下げる可能性にも言及したことが、ポジティブに捉えられている。更に、その前の日に報じられたAI半導体の輸出規制撤廃に向けた動きも、半導体関連株への買いを誘導しリスク選好ムードを助長した。もっとも、取引終盤はダウ、ナスダック指数ともに伸び悩んだ。直近1カ月の戻り相場でダウは約10%も水準を切り上げており、目先持ち高調整の売り圧力も意識されている。東京市場でも、ここ最近は欧米株高に歩調を合わせて日経平均が大きく切り返しているが、スピード警戒感からの利益確定売り圧力も拭えない。しかし、足もと外国為替市場で一段と円安が加速しており、これが輸出セクターを中心に強力な追い風となりそうだ。米中間の関税交渉が進展するとの思惑が引き続き好感されやすいほか、個別には決算発表に絡んで好業績株を物色する動きが続くとみられる。

 8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比254ドル48セント高の4万1368ドル45セントと3日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同189.977ポイント高の1万7928.139だった。

 日程面では、きょうは3月の毎月勤労統計、3月の家計調査、4月上中旬の貿易統計、3カ月物国庫短期証券の入札、3月の景気動向指数(速報値)など。海外では4月の中国貿易統計など。なお、あす10日には4月の中国消費者物価指数(CPI)、4月の中国卸売物価指数(PPI)が発表される。

出所:MINKABU PRESS


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