16日の株式相場見通し=売り買い交錯、狭いゾーンのもみ合いか


 16日の東京株式市場は売り買い交錯のなか、日経平均株価は前日終値近辺の比較的狭いゾーンでの往来となることが予想される。前日は日本株をはじめアジアの株式市場が総じて利益確定の動きに押されたが、欧州株市場では高安まちまちながらドイツの主要株価指数であるDAXや仏CAC40などは揃って上昇し、DAXは2日ぶりに史上最高値を更新している。地政学リスクが意識されるなか欧州各国は防衛力拡大に向けた取り組みを進めているが、前日のドイツ株式市場では防衛関連株の一角に買いが向かい全体相場押し上げに貢献した。欧州株全体の動きを反映するストック600は約1カ月ぶりの高値水準に浮上している。一方、米国株市場ではここ上昇傾向にあった米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が緩和されNYダウが切り返した。ダウは朝方に軟調だったものの午前中の取引終盤から買いが厚くなり、午後は一貫してプラス圏で推移しこの日の高値近辺で着地している。朝方発表された4月の米生産者物価指数(PPI)は事前のコンセンサスに反して大幅低下した。また、4月の米小売売上高は小幅上昇し事前予想と合致する内容だった。個別ではヘルスケア大手のユナイテッドヘルス<UNH>が急落しダウの上値を押さえた。なお、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は小幅ながら7営業日ぶりに反落して取引を終えている。きょうの東京市場は、前日の米株市場で主要株価指数が強弱入り乱れる展開だったことで方向感がつかみにくい。ただ、米PPIが大きく下振れたことを受け、足もと外国為替市場でドル売り・円買いの動きを誘発しており、これが輸出セクターを中心にセンチメントを冷やす可能性がある。押し目では今回の上昇相場に出遅れた向きの買いが想定され、下値抵抗力も発揮されそうだ。

 15日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比271ドル69セント高の4万2322ドル75セントと3日ぶりに反発。ナスダック総合株価指数は同34.491ポイント安の1万9112.319だった。

 日程面では、きょうは1~3月期実質国内総生産(GDP)速報値、3月の鉱工業生産確報値など。海外では、3月のユーロ圏貿易収支、4月の米住宅着工件数、4月の米建設許可件数、4月の米輸出入物価指数、5月の米消費者マインド指数(ミシガン大学調査・速報値)、3月の対米証券投資など。

出所:MINKABU PRESS


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