午後:債券サマリー 先物は反落、米長期金利の上昇を受け売り優勢


 19日の債券市場で、先物中心限月6月限は反落。大手格付け会社ムーディーズ・レーティングスが米国の信用格付けを引き下げ、前週末の米長期債相場が反落したことが国内債の売りにつながった。

 ムーディーズは16日、米国の信用格付けを最上位の「Aaa(トリプルA相当)」から「Aa1(ダブルAプラス相当)」に引き下げた。政府債務や利払い費が増加していることを理由に挙げており、同日の米長期金利が上昇した流れが東京市場に波及。また、トランプ米大統領の大型税制・歳出法案が18日夜に下院予算委員会を通過したことで、米国の財政拡張リスクが意識された面もあった。債券先物は朝方の売りが一巡したあとは下げ渋る場面もみられたが、日銀の内田真一副総裁が参院予算委員会で「経済・物価見通しが実現していけば、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」との見解を示したことなどが重荷となり戻りは限定的だった。午後に入ると、時間外取引で米長期金利が一段と水準を切り上げ、4.5%台に乗せたことから改めて国内債にも売りが流入。あす20日に財務省が実施する20年債入札への警戒感もあって、先物は一時139円22銭まで下押した。なお、この日は日銀の国債買いオペが実施され、「残存期間5年超10年以下」の応札倍率が1.66倍と前回(3.08倍)を大幅に下回るなど総じて強めの結果となったが、相場を押し上げる材料には至らなかった。

 先物6月限の終値は、前週末比28銭安の139円25銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前週末に比べて0.035%高い1.480%で推移している。

出所:MINKABU PRESS


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