23日の株式相場見通し=一進一退か、3万7000円大台近辺の攻防に


 23日の東京株式市場は方向感の見えにくい展開で、日経平均は前日終値近辺の比較的狭いゾーンで一進一退となることが予想される。3万7000円大台ラインを巡る攻防となりそうだ。前日はアジア株市場が総じて軟調だったが、リスク回避ムードは欧州時間に入ってからも続き、ここ連日最高値圏を走っていたドイツの主要株価指数DAXが6日ぶりに反落したほか、仏CAC40、伊FTSE MIB、英FTSE100など総じて軟調に推移した。5月のユーロ圏PMIが事前コンセンサスを下回り欧州景気の先行き不透明感が意識され、利益確定売り圧力が表面化した。一方、米国株市場では朝方に発表された5月のPMI(調査元S&Pグローバル)が製造業・サービス業ともに改善を示したことが好感されNYダウが頑強な値動きを示したが、引け際に軟化し小幅ながらマイナス圏で引けている。引き続きトランプ政権下での財政悪化懸念を背景に米長期金利が一段と上昇し、上値の重い展開だった。米10年債利回りは一時4.6%台まで約3カ月ぶりの水準に浮上、20年債や30年債など超長期債利回りの上昇も顕著となった。この日はトランプ減税の恒久化を含め大型減税法案を米下院が可決したことが、財政規律を歪めることへの思惑につながり、株式市場にネガティブに働いた。ただ、エヌビディア<NVDA>などが底堅い動きでハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。東京市場では前日の欧州株安に加え、米国株市場の主要株価指数が高安まちまちの展開だったことで、強気優勢には傾きにくい。ただ、外国為替市場では1ドル=144円台とやや円安水準をキープしていることは株価の下支え材料となり、全体指数の深押しはなさそうだ。

 22日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比1ドル35セント安の4万1859ドル09セントと3日続落。ナスダック総合株価指数は同53.09ポイント高の1万8925.73だった。

 日程面では、きょうは4月の全国消費者物価指数(CPI)、3カ月物国庫短期証券の入札、4月の全国百貨店売上高など。海外では4月の英小売売上高、4月の米新築住宅販売件数など。

出所:MINKABU PRESS


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