5日の株式相場見通し=売り優勢か、円高を背景に上値重い展開


 5日の東京株式市場は主力株中心に再び売りが優勢の地合いとなり、日経平均株価は反落する公算が大きい。前日は終日強い動きをみせ高値圏で売り物をこなしたが、きょうは外国為替市場でドル安・円高が進行していることもあり、目先筋の利益確定売りを誘導しそうだ。前日の欧州株市場は高安まちまちながら主要国の株価は総じて堅調で、独DAXが続伸し最高値を更新、仏CAC40や英FTSE100も上昇した。一方、米国株市場ではここ連日上値を追っていたNYダウが上昇一服となり5日ぶりに反落。5月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数が前月比3万7000人増と事前コンセンサスを大幅に下回った。また同日に開示された5月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数も市場予想に反し好不況の境目とされる50を下回った。経済の先行き不透明感が意識されるなか、景気敏感株を中心に売りに押される銘柄が多かった。ただ、ハイテク株は底堅さを発揮しており、ナスダック総合株価指数は3日続伸した。エヌビディア<NVDA>など半導体関連株も押しなべて堅調で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3連騰でフシ目の5000を終値で回復した。前日の欧州株が強い動きであったことや、米国で半導体などハイテクセクターが頑強な値動きだったことは、東京市場にも追い風となりやすいところだが、足もとで再び1ドル=143円台を割り込むなど円高に振れており、これが主力株を中心に上値を重くする可能性が高い。日経平均の3万7000円台後半から3万8000円大台近辺は累積売買代金が多い水準で、戻り売り圧力が強く利益確定を優先する動きが優勢となりそうだ。

 4日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比91ドル90セント安の4万2427ドル74セントと5日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同61.53ポイント高の1万9460.48だった。

 日程面では、きょうは4月の毎月勤労統計、週間の対外・対内証券売買契約、5月の輸入車販売のほか、30年物国債の入札が予定されている。海外では5月の財新中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)、4月の豪貿易収支、ECB理事会の結果発表とラガルドECB総裁の記者会見、週間の米新規失業保険申請件数、1~3月期米労働生産性指数(改定値)、4月の米貿易収支など。

出所:MINKABU PRESS


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