10日の株式相場見通し=強弱観対立のなかも頑強な値動きか


 10日の東京株式市場は、強弱観対立で方向感の定まらないなかも根強い買いが続き、日経平均株価は3万8000円近辺で売り物をこなす地合いが想定される。前日の欧州株市場は高安まちまちの展開だったが、ドイツの主要株価指数であるDAXは続落し、フランスのCAC40も小幅ながら反落となった。ロンドンで開かれている米国と中国の閣僚による貿易協議の行方を見極めたいとの思惑が買いを手控えさせた。一方、米国株市場では売り買い交錯のなか、NYダウが前の日の終値とほぼ同水準で引ける形となった。マーケットの関心が高い米中閣僚級協議については、中国のレアアース規制や米国の半導体規制などが議題に上がっているとみられ、交渉に進展が見られるのかどうかが注目されるなか、売りも買いも積極的な売買は避けられた。ただ、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は上値を指向した。また、半導体関連は貿易交渉を経て輸出規制が緩むことへの期待の方が勝ったようで、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>などをはじめ上昇する銘柄が多く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2%高と反発した。一方、年次開発者会議を開催したアップル<AAPL>は、端末の新機能などを発表したが市場の反応は薄く売り物に押された。東京市場では、前日の米国株市場が方向感に乏しく、外国為替市場でも1ドル=144円台でもみ合う展開が続いていることから様子見ムードが強まりそうだ。下値では押し目買いが入り底堅いものの、上値を積極的に買い進む動きも見込みにくく、前日と同様に比較的狭いゾーンでの往来が予想される。

 9日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比1ドル11セント安の4万2761ドル76セントと小反落。ナスダック総合株価指数は同61.28ポイント高の1万9591.23だった。

 日程面では、きょうは5月のマネーストック、5月の工作機械受注額、5月の全米自営業者連盟(NFIB)中小企業楽観指数など。

出所:MINKABU PRESS


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