「量子コンピューター」が8位、エヌビディアCEOの熱視線で新局面突入<注目テーマ>


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 みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「量子コンピューター」が8位にランクインしている。

 人工知能(AI)の進化は目まぐるしく、生成AI分野に限っても文字通り日進月歩で我々の日常と同期しつつある。AIの加速度的進化はビッグデータ時代の賜物でもあるが、この膨大な情報を演算処理する次世代コンピューティング分野にも、AIソフトウェアの開発と同様にマーケットの熱い視線が注がれている。最近では、人間の脳神経のメカニズムを模した「脳型」コンピューターシステムなども注目を浴びているが、基本的に計算能力のレベルアップはもとより、電力消費をいかに極小化させるかということが一つの大きな課題として意識されている。

 そのなか、量子コンピューターは次世代コンピューティングの切り札としてここ改めてマーケットの認識が高まっている。そのリード役となっているのが、米エヌビディア<NVDA>を率いるジェンスン・ファンCEOだ。ファン氏の「量子コンピューターの実用化にはあと20年はかかる」という発言が多方面で話題となり、米国の量子コンピューター関連株の株価動向にも影響を与えたことは記憶に新しい。しかし、最近はその言葉とは裏腹に量子コンピューター分野に興味を強く抱き、積極的な動きをみせている。

 その最たる背景には、量子コンピューターとスーパーコンピューターを連携運用することで、科学計算の圧倒的パフォーマンスを上げることが可能という考え方がある。これまでコンピューターの動作原理である「01」はいわゆる不動のコンセプトであり、この常識から離脱して“重ね合わせ”や“もつれ”など極微の世界で起こり得る物理現象によって並列コンピューティングを実現させるという量子コンピューターは、コンピューター従来のコンセプトとは次元の異なる領域にあった。しかし、古典コンピューターに量子コンピューターを加えるという観点で、わずか数年で新たなブレークスルーがもたらされる可能性があると、ファン氏は主張していることが伝えられている。

 量子コンピューターとスーパーコンピューターのハイブリッド型が普及すれば実用化がかなり前倒しされる可能性も十分にあり、株式市場でも関連銘柄に大きく株価を変貌させる銘柄が出てきても不思議はない。既に、米国ではD―ウェイブ・クアンタム<QBTS>が数カ月で株価を20倍化させた経緯がある。日本は光量子コンピューターなど米国に先駆して研究が進んだ分野もあり、今後東京市場でも株価を大きく変身させる銘柄が輩出されることへの期待がある。

 関連銘柄としては富士通<6702.T>、NEC<6701.T>、日立製作所<6501.T>などのハイテク大手のほか、NTT<9432.T>やSCSK<9719.T>も積極的な取り組みを見せている。更に中小型株ではフィックスターズ<3687.T>、HPCシステムズ<6597.T>、テラスカイ<3915.T>、エヌエフホールディングス<6864.T>、ブレインパッド<3655.T>、オキサイド<6521.T>、グリッド<5582.T>、シンデン・ハイテックス<3131.T>、インテリジェント ウェイブ<4847.T>、BlueMeme<4069.T>、アルバック<6728.T>などが挙げられる。

出所:MINKABU PRESS


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