12日の株式相場見通し=やや売り優勢か、米ハイテク株軟調で利食い誘発


 12日の東京株式市場は売り買い交錯のなかやや売り優勢の地合いとなりそうだが、押し目買いニーズは活発で日経平均株価は底堅い値動きを維持しそうだ。前日の欧州株市場では主要国の株価が総じて軟調だった。ドイツの主要株価指数であるDAXは4日続落と調整色を強めている。米中貿易協議で両国の歩み寄りが見られるのではないかという期待感からDAXはおおむね前の日の終値を上回って推移する時間が長かったが、取引終盤は買いが続かなかった。このほか仏CAC40も午後の取引で軟化し反落。英国の株価指数であるFTSE100は終日しっかりした動きで小幅ながら上昇した。FTSE100は直近9営業日で8勝1敗と上値指向が強い。一方、米国株市場では取引前半は買い優勢で推移していたが、ここ相場を牽引していたハイテク株が午後の取引で利益確定の売りに押される展開となり、ナスダック総合株価指数が4日ぶりに反落した。NYダウは相対的に下値抵抗力を発揮したものの、結局わずかながらマイナス圏で取引を終えている。この日の朝方取引開始前に開示された5月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.1%の上昇で事前予想を下回った。コア指数も予想に届かず、これを受けて米長期金利が低下し、NYダウは250ドル程度水準を切り上げ4万3000ドル台に乗せる場面もあった。他方、米中貿易協議については、両国が5月の合意内容を履行することで一致したが、事実上大きな進展はなく、中国からのレアアース供給が期限付きとなったことなどが不安材料として意識されている。個別では前日に急伸をみせたインテル<INTC>が大幅反落するなど、半導体関連が冴えない値動きとなった。東京市場では米ハイテク株が軟調な値動きとなったことを受け、きょうは利食いに押される地合いとなることが予想される。ただ、下値では出遅れた向きの押し目買いが入り、全体指数の深押しは避けられそうだ。

 11日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比1ドル10セント安の4万2865ドル77セントと小反落。ナスダック総合株価指数は同99.12ポイント安の1万9615.87だった。

 日程面では、きょうは週間の対外・対内証券売買契約、4~6月期法人企業景気予測調査、5月のオフィス空室率など。なお、トヨタ自動車<7203.T>の株主総会も行われる。海外では5月のインド消費者物価指数(CPI)、5月の米生産者物価指数(PPI)、週間の米新規失業保険申請件数、米30年国債の入札など。フィリピン市場は休場。

出所:MINKABU PRESS


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