30日の株式相場見通し=上値追い続く、米株高止まらずリスク選好


 30日の東京株式市場はリスクオンの地合いが継続し、日経平均は一段の上値を目指しそうだ。前週末に終値で4万円大台を回復したが、きょうは目先筋の利益確定売りを吸収し4万円トビ台で強調展開を維持する公算が大きい。前週末の欧州株市場はほぼ全面高様相となり、ドイツの主要株価指数であるDAXが1.6%高、仏CAC40が1.8%高と軒並み1%を超える上昇を示した。米国と各国との貿易交渉の進展に期待する動きが優勢となるなか、幅広い銘柄に買いが向かった。また、米国株市場では景気敏感株などを中心に物色意欲が旺盛で、NYダウは連日で400ドルを超える上昇で続伸した。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の方は途中マイナス圏に沈む場面もあったが、結局5連騰と上値追いを鮮明とし、終値で昨年12月につけた高値をブレーク、史上最高値更新を果たした。これと歩調を合わせ、機関投資家がベンチマークとして重視するS&P500指数も最高値を更新している。個別ではエヌビディア<NVDA>の上げ足が止まらず、半導体セクターを中心に投資家心理を強気に傾けている。この日発表された5月のPCEデフレーターはコア指数が市場予想を上回ったものの、FRBによる年内利下げ観測は依然として根強く、投資家心理を冷やす状況には至っていない。ただ、トランプ米大統領がカナダとの貿易交渉を打ち切ると自身のSNSに投稿し、一週間以内にカナダに新たな関税を発表すると表明したことは警戒材料として意識され、取引時間中に全体指数が伸び悩む背景となった。東京市場でも米株市場に追随しリスク選好の地合いが続いている。日経平均は急ピッチの上昇でスピード警戒感は拭えないが、モメンタム相場で足もとでは空売り筋の踏み上げを誘い強気相場が続きそうだ。

 27日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比432ドル43セント高の4万3819ドル27セントと大幅続伸。ナスダック総合株価指数は同105.54ポイント高の2万273.45だった。

 日程面では、きょうは5月の鉱工業生産速報値、5月の建機出荷、5月の自動車輸出実績、5月の住宅着工統計など。海外では6月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)、6月の中国非製造業PMI、6月のシカゴ購買部協会景気指数など。なお、この日から7月2日までの日程でECB主催の「ECBフォーラム」が開催される。

出所:MINKABU PRESS


本画面にて提供する情報について
本画面に掲載されている情報については、(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドが配信業者です。
本サービスに関する著作権その他一切の知的財産権は、著作権を有する第三者に帰属します。情報についての、蓄積・編集加工・二次利用(第三者への提供等)・情報を閲覧している端末機以外への転載を禁じます。
提供する情報の内容に関しては万全を期していますが、その内容を保証するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社及び情報提供者は一切責任を負いかねます。
本サービスは、配信情報が適正である事を保証するものではありません。また、お客様は、本サービスを自らの判断と責任において利用するものとし、お客様もしくは第三者が本サービスに関する情報に基づいて判断された行動の結果、お客様または第三者が損害を被ることがあっても、各情報提供元に対して何ら請求、また苦情の申立てを行わないものとし、各情報提供元は一切の賠償の責を負わないものとします。
本サービスは予告なしに変更、停止または終了されることがあります。

本サービスを提供するのは金融商品取引業者である内藤証券株式会社 (加入協会:日本証券業協会 (一社)第二種金融商品取引業協会)(登録番号:近畿財務局長(金商)第24号)です。