3日の株式相場見通し=弱含みか、米景気減速懸念と関税交渉を警戒


 3日の東京株式市場は売り買い交錯のなか、日経平均株価は前日終値近辺で弱含みの展開か。前日に日経平均は朝方に550円近い下落を示す場面があったがその後は下げ渋り、大引けは220円あまりの下げにとどまった。4万円大台では売り圧力が強いものの3万9000円台に入ると押し目買いニーズが観測される状況で、きょうも利益確定売りをこなして底堅さを発揮しそうだ。前日の欧州株市場は高安まちまちながら独DAXや仏CAC40は揃って上昇した。米関税政策の交渉期限が7月9日に迫るなか、交渉が進展することへの期待から根強い買いが入った。米国株市場では、朝方に発表された6月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数が前月比3万3000人減と大方の予想に反し減少したことを受け、景気減速懸念が意識されるなかNYダウが軟調な値動きとなった。市場では3日に発表予定の6月米雇用統計の結果を見極めたいとのムードが強い。また、トランプ米政権の大型減税・歳出法案を巡っては1日に米議会上院を通過したが、下院での採決が難航しており買い手控え感を助長した。一方、米関税交渉に関してはトランプ大統領がベトナムと合意に達したことを発表、これはポジティブ材料として株価を下支える格好となった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数については終日堅調、またS&P500指数も上昇し、両指数ともに史上最高値を更新している。東京市場では、米国との関税交渉が暗礁に乗り上げている状況にあり、これが全体相場の重荷となっている。ただ、前日はトランプ米大統領が関税を一段と引き上げる可能性に言及したにもかかわらず下値抵抗力を発揮しており、きょうも強弱観対立のなか比較的狭いゾーンでのもみ合いが予想される。

 2日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比10ドル52セント安の4万4484ドル42セントと5日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同190.24ポイント高の2万393.12だった。

 日程面では、きょうは週間の対外・対内証券売買契約、7月の日銀当座預金増減要因見込み、30年物国債の入札など。なお、参議院選挙の公示日となる。海外では、6月の財新中国非製造業購買担当者景気指数(PMI)のほか、6月の米雇用統計、週間の米新規失業保険申請件数、5月の米貿易収支、6月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数、5月の米製造業新規受注など。米国では独立記念日の前日にあたることから、株式・債券市場が短縮取引となる。

出所:MINKABU PRESS


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