9日の株式相場見通し=上値指向継続か、NYダウ軟調も円安が追い風に


 9日の東京株式市場は強弱観対立のなかも幅広い銘柄に根強い買いが入り、日経平均株価は上値指向を継続しそうだ。ただ、上値も重く4万円大台には届かない可能性がある。前日の欧州株市場はリスク選好の流れとなり、独DAX、仏CAC40など主要国の株価をはじめ総じて上昇する展開となった。トランプ関税に対する不透明感は買い手控えムードにつながっているが、今後の交渉で税率が下がることへの期待感は根強く、売り急ぐような動きもみられない。上げ幅は各国とも限定的なものにとどまっている。米国株市場ではNYダウの上値は重く、この日は狭いゾーンでのもみ合いながらほぼマイナス圏での推移となった。トランプ米大統領は新たな関税を8月1日から課すことを表明しているが、今回発表した期限について「延長はしない」との考えを自身のSNSであるトゥルース・ソーシャルに投稿した。一方、トランプ氏は分野別の関税を設定することに言及しており、銅や銅製品の輸入に50%の関税をかけるほか、医薬品には最大200%の関税を賦課する考えを示したことで、市場センチメントを冷やす背景となった。しかし、ハイテク株は強い動きを示す銘柄も散見され、ナスダック総合株価指数は小幅ながら反発して引けている。東京市場では対日25%の新たな関税が発動されるのが8月1日とまだ猶予期間があることで、実質的に交渉期間の延長と受けとめられ、空売り筋の買い戻しが下値を支えそうだ。外国為替市場では足もと1ドル=146円台後半の推移と円安が進んでいることはポジティブ材料として意識される。

 8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比165ドル60セント安の4万4240ドル76セントと続落。ナスダック総合株価指数は同5.94ポイント高の2万418.46だった。

 日程面では、きょうは6月のマネーストック、6カ月物国庫短期証券の入札、6月の工作機械受注額など。海外ではニュージーランド中銀、マレーシア中銀が政策金利を発表するほか、6月の中国消費者物価指数(CPI)、6月の中国生産者物価指数(PPI)、5月の米卸売在庫・売上高、FOMC議事要旨(6月17~18日開催分)など。

出所:MINKABU PRESS


本画面にて提供する情報について
本画面に掲載されている情報については、(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドが配信業者です。
本サービスに関する著作権その他一切の知的財産権は、著作権を有する第三者に帰属します。情報についての、蓄積・編集加工・二次利用(第三者への提供等)・情報を閲覧している端末機以外への転載を禁じます。
提供する情報の内容に関しては万全を期していますが、その内容を保証するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社及び情報提供者は一切責任を負いかねます。
本サービスは、配信情報が適正である事を保証するものではありません。また、お客様は、本サービスを自らの判断と責任において利用するものとし、お客様もしくは第三者が本サービスに関する情報に基づいて判断された行動の結果、お客様または第三者が損害を被ることがあっても、各情報提供元に対して何ら請求、また苦情の申立てを行わないものとし、各情報提供元は一切の賠償の責を負わないものとします。
本サービスは予告なしに変更、停止または終了されることがあります。

本サービスを提供するのは金融商品取引業者である内藤証券株式会社 (加入協会:日本証券業協会 (一社)第二種金融商品取引業協会)(登録番号:近畿財務局長(金商)第24号)です。