16日の株式相場見通し=売り買い交錯、米半導体株高と円安追い風も金利上昇を警戒


 16日の東京株式市場は売り買い交錯のなか、日経平均株価は3万9000円台半ばから後半の比較的狭いレンジでのもみ合いが予想される。前日の欧州株市場は高安まちまちながら主要国の株価指数は軟調が目立った。独DAXが4日続落と下値模索の動きを強めているほか、仏CAC40も3日続落、直近最高値を更新していた英FTSE100も前の日の上昇をそのまま吐き出す格好で反落した。特に売りの手掛かりとなる材料は見当たらないものの、米関税政策に対する警戒感がくすぶるなか、足もとで買いポジションを低める動きが優勢となっている。また米国株市場では、朝方取引開始前に発表された6月の米消費者物価指数(CPI)がほぼコンセンサスと合致したこともあって、NYダウが寄り付きは前の日の終値と同水準でスタートした。しかし、その後は一貫して下値を探る動きとなり、結局400ドルを超える下げでほぼ安値引けとなった。大手金融株の下げがダウの下げを助長している。もっともエヌビディア<NVDA>が4%高と大きく買われたのをはじめ半導体セクターを中心にハイテク株への買いは根強く、ナスダック総合株価指数は小幅ながら続伸し史上最高値を更新した。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>などが中国へのAI半導体輸出を再開する動きにあることが好感されており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶりに切り返している。東京市場では米半導体株高は追い風材料となるものの、ダウが400ドル超の下落をみせたことで警戒感は拭えない。外国為替市場で急速にドル高・円安方向に振れていることは輸出セクター中心にポジティブに作用しやすいが、一方で国内長期金利が上昇傾向を強めていることが懸念要因となる。参院選の投開票を20日に控え、積極的な買いは見込みにくい。

 15日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比436ドル36セント安の4万4023ドル29セントと反落。ナスダック総合株価指数は同37.47ポイント高の2万677.79だった。

 日程面では、きょうは日銀が2015年1~6月開催分の金融政策決定会合議事録を公表する。また、6月の訪日外国人客数が発表される。海外ではインドネシア中銀の政策金利発表、6月の英消費者物価指数(CPI)、6月の米生産者物価指数(PPI)、6月の米鉱工業生産・設備稼働率、米地区連銀経済報告(ベージュブック)など。

出所:MINKABU PRESS


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