23日の株式相場見通し=軟調か、米ハイテク株上昇一服と円高が逆風に


 23日の東京株式市場は引き続き上値の重い展開となり、日経平均株価は3万9000円台半ばで軟調な値動きが予想される。前日は欧州株市場が高安まちまちながらドイツの主要株価指数であるDAXが1%を超える下落となったほか、仏CAC40も下値模索の動きを続けるなどリスク回避ムードが拭えなかった。米関税政策に対する警戒感が根強いなか、ここにきて投資家心理がやや弱気に傾きやすい状況となっている。ただ、EUから離脱している英国のロンドン市場については堅調な値動きが維持されており、FTSE100は小幅ながら4日続伸し史上最高値を更新した。また、米国株市場も総じて頑強な地合いが継続し、この日はハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が上昇一服となったものの、景気敏感株やディフェンシブ株、金融株の一角には買いが向かい、NYダウが反発に転じるなど投資マネーの波状的な流入が続いている。米10年債利回りの低下を背景に株式の相対的な割高感が緩和されたほか、パウエルFRB議長の解任の可能性をトランプ米大統領とベッセント米財務長官が否定したこともFRBの独立性が失われることへの懸念後退につながり、市場センチメントの改善をもたらした。個別ではキャタピラー<CAT>やジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>、ナイキ<NKE>などが上昇した一方、AIインフラ計画「スターゲート」の立ち上げが難航しているとの報道を受け、AI半導体関連の雄であるエヌビディア<NVDA>は下値を探る動きとなった。東京市場では、参院選の結果を受けて前日は日経平均が上下に不安定な値動きとなったが、きょうも方向感の見えにくい地合いが予想される。米国との関税交渉が難航するなか、外国為替市場ではドル安・円高方向に振れていることなども、輸出セクター中心に逆風となる可能性がある。

 22日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比179ドル37セント高の4万4502ドル44セントと3日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同81.49ポイント安の2万892.68だった。

 日程面では、きょうは40年物国債の入札が行われるほか、日銀の内田副総裁が高知県の金融経済懇談会で挨拶し、午後には記者会見が予定されている。海外では6月の米中古住宅販売件数、米20年国債の入札など。

出所:MINKABU PRESS


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