29日の株式相場見通し=強弱観対立、米ハイテク株堅調や円安でも上値重いか


 29日の東京株式市場は強弱観対立のなかも、日経平均株価は前日に続き軟調な値動きが続く可能性が高そうだ。前日は朝方小反発でスタートしたのも束の間、急速に値を消す展開となり、その後は先物主導のインデックス売りが全体相場をかく乱し、波乱含みの下げに見舞われた。目先は出遅れた向きの押し目買いも想定されるが、利食い急ぎの動きが上値を押さえそうだ。前日の欧州株市場では高安まちまちながらドイツの主要株価指数であるDAXが1%を超える下落で約3週間ぶりにフシ目の2万4000を割り込んだほか、仏CAC40や英FTSE100なども軟調な値動きを示した。EUがトランプ米政権との関税交渉で合意に至ったことはポジティブ材料だが、その見返りとして合意した米国への巨額投資などが、欧州経済や企業業績に悪い影響を与えるのではないかという思惑が買いを手控えさせる背景となっている。他方、米国株市場でもEUとの関税交渉合意については事前に織り込まれていた部分もあり、NYダウは小幅ながら反落した。これからマイクロソフト<MSFT>やアップル<AAPL>、アマゾン・ドットコム<AMZN>など大手IT企業の決算発表を控えるほか、米国の重要経済指標も相次ぐ。また、FOMCの結果発表やパウエルFRB議長の記者会見などを見極めたいとの思惑も漂い、目先ポジション調整の売りを誘った。もっともハイテクセクターは頑強な値動きを示す銘柄も多く、ナスダック総合株価指数は4日続伸し連日の史上最高値更新となっている。東京市場では米株市場でハイテク株を中心に根強い買いが続いていることや、足もと外国為替市場でドル高・円安方向に振れていることなどが買い安心感につながるものの、日銀の金融政策決定会合後の植田日銀総裁の記者会見に関心が高く、これに先立って積極的な押し目買いは入りにくそうだ。

 28日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比64ドル36セント安の4万4837ドル56セントと反落。ナスダック総合株価指数は同70.26ポイント高の2万1178.58だった。

 日程面では、きょうは7月の月例経済報告、2年物国債の入札など。海外では5月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、7月の米消費者信頼感指数、6月の米雇用動態調査(JOLTS)など。

出所:MINKABU PRESS


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