<動意株・30日>(前引け)=土木管理、古河電、エクセディ


 土木管理総合試験所<6171.T>=切り返し急。2月21日につけた465円の年初来高値奪回を視野に入れている。今年1月に起こった埼玉県八潮市県道での大規模な道路陥没事故を契機に、その原因となった下水道管の老朽化対策が喫緊の課題となっている。「予防保全」を含めた下水道インフラ再構築に国を挙げて取り組む動きが強まっており、株式市場でもその関連銘柄への注目度が高い。そのなか、同社は土木建設工事に必要な土質や地質の調査・分析などを行い、下水道インフラ分野で同社の技術に対する引き合いも活発だ。会社側では「中期的に下水道インフラにかかわる需要を取り込んでいきたい」と意欲をみせており、中期的な業績向上への期待が膨らむ状況にある。

 古河電気工業<5801.T>=急騰で半年ぶり新高値。一時930円高と目を見張る上昇で一気に9000円台まで上値を伸ばし、約半年ぶりに株式併合後の最高値を更新した。同社はデータセンター向け光ファイバーで世界屈指の商品競争力を有しており、世界的なAIデータセンターの増設需要を背景に、同社の商機が今後中期的に高まるとの見方が買いを引き寄せている。前日の米国株市場では光ファイバーを手掛けるコーニング<GLW>が約12%高と値を飛ばしており、この物色の流れが東京市場に波及している面もあるようだ。市場では「同じデータセンター関連でも、先端半導体に絡む企業はGAFAMが自社開発を摸索する状況で競合が警戒されているが、インフラの要である光ファイバーや光デバイスメーカーにはそれがない点で買い安心感がある。米国による中国への締め付けで相対的に日本の電線メーカーの優位性が高まっている面もある」(ネット証券アナリスト)という指摘が出ている。なお、きょうはフジクラ<5803.T>も大幅高で連日の上場来高値更新、SWCC<5805.T>も前週24日以来約1週間ぶりに新値街道に復帰した。

 エクセディ<7278.T>=異彩高。29日取引終了後に発表した26年3月期第1四半期(25年4~6月)決算は営業利益が前年同期比20%増の49億1300万円となった一方、最終利益は為替差損の影響などで同23%減の27億1900万円と大幅減益となった。ただ、株主還元に極めて前向きに取り組んでおり、今期年間配当を従来計画に50円上乗せし300円とすることを発表した。配当利回りは前日終値換算で7%近くに達しており、これをポジティブ視した買いが集中する格好となっている。

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出所:MINKABU PRESS


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