さくらネットが急反騰、貸株注意喚起を契機に空売り筋の買い戻し誘発


 さくらインターネット<3778.T>が3日ぶり急反騰。独立系データセンター運営大手だが、自社のデータセンターを基幹としたクラウドサービスなどで収益を積み上げている。ただ、足もとではクラウドサービスの大型案件の剥落で、業績は会社側の計画を大きく下回る状況を強いられており、今週28日に26年3月期の業績予想を下方修正した。最終利益は従来見通しの24億円から2億円(前期比93%減)に大幅減額し、これを受けて同社株は29日に1本値でストップ安配分に売り込まれた。30日も大量の売り注文が残されていたことで大きく下値を探ったが、寄り後早々に商いが成立し2700円前後で目先の底値を確認した形となった。業績下方修正の発表で大量の売り注文に晒されたものの、市場では「その中には貸株市場を通じた仕掛け的な空売りが、かなり含まれていたことが想定される」(ネット証券マーケットアナリスト)という指摘があった。そうしたなか、日証金が30日付で貸株注意喚起を公表しており、きょうはこれが空売り筋の買い戻しを誘発する形で、短期的には踏み上げ相場の色彩を強めている。一方、買い戻し一巡後は上値が重くなる可能性があるため、逆張りで参戦している短期筋も慎重で、3000円台乗せからはやや伸び悩む傾向をみせている。

出所:MINKABU PRESS


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