日本アンテナがS高、エレコムとの株式交換比率発表も後場急動意で思惑◇


 日本アンテナ<6930.T>がストップ高の水準となる前営業日比150円高の1046円に買われ、年初来高値を連日で更新した。エレコム<6750.T>は21日の取引終了後、株式交換で日本アンテナを11月25日に完全子会社化すると開示した。株式交換による経営統合での基本合意については昨年4月に公表していた。今回、株式交換比率を明らかにし、日本アンテナ1株に対して、エレコムの株式0.465株を割当交付する形とする。21日のエレコムの終値1842円をもとにした、日本アンテナの理論株価は約857円。日本アンテナの前日終値は896円で、22日午前はこの理論株価にサヤ寄せする動きをみせたが、午後に急騰した。

 日本アンテナの足もとの株価は、昨年4月に行った経営統合の基本合意に関する発表前の500円台を大きく上回っている。市場では「日本アンテナはキャッシュリッチな企業でPBR(株価純資産倍率)は0.7倍近辺にとどまっており、株価はなお割安感が強い。一般株主のなかで統合比率として低すぎるとの受け止めが広がっていたなかで、午後の急騰を受けて、臨時株主総会での株式交換契約の承認可否などの思惑が広がったようだ」(国内証券ストラテジスト)との声が出ている。

(注)タイトル末尾の「◇」は本文中に複数の銘柄を含む記事を表しています。

出所:MINKABU PRESS


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