午前:債券サマリー 先物は続落、日銀利上げ観測で 長期金利は一時1.580%に上昇


 10日午前の債券市場で、先物中心限月9月限は続落した。日銀による利上げ観測が円債相場の重荷となった。

 米ブルームバーグ通信が9日の取引終了後、「日本銀行は、石破茂首相の退陣表明を受けて国内政治情勢が混乱する中でも、年内利上げの可能性を排除しない姿勢だ」と報じた。記事では9月の金融政策決定会合では政策金利を維持する公算が大きいとしつつ、経済・物価情勢は7月の最新シナリオに沿った動きと判断しているという。前日の米国市場で長期債相場が下落(金利が上昇)したことも、円債への売り圧力を高める方向に作用した。

 この日、先物12月限の売買高は日中取引ベースで9月限を上回った。期近物から期先物へのロールオーバーを目的とした売買も活発化したもようだ。なお、ロイター通信が9日、「日銀が10―12月の国債買い入れ計画で、残存10年超25年以下の買い入れ額を小幅に減らす可能性が高いことが分かった」と報じたが、超長期債には買いが入った。中期から長期のゾーンの金利は上昇(価格が低下)した一方、超長期ゾーンの金利は低下(価格が上昇)し、イールドカーブ(利回り曲線)はツイストフラット化した。なお、財務省は5年債入札の実施を通告している。

 先物9月限は前営業日比20銭安の137円80銭、12月限は同22銭安の136円83銭で午前を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は足もとでは同0.015ポイント高い1.575%で推移。一時1.580%に上昇した。

出所:MINKABU PRESS


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