10日の株式相場見通し=売り買い交錯、米株高追い風も方向感見えにくい


 10日の東京株式市場は売り買い交錯、日経平均株価は前日終値近辺でもみ合う展開か。前日の欧州株市場では各国の株価が高安まちまちとなり、政局不安が取り沙汰されているフランスでは主要株価指数であるCAC40が続伸したものの、独DAXは反落した。この日は欧州各国の長期金利が軒並み上昇する展開となっており、株式市場の相対的な割高感が意識されやすかった。一方、米国株市場では主力株を中心に根強い買いが流入しており、NYダウは続伸し史上最高値を更新した。前日に最高値を更新していたナスダック総合株価指数も上値追い態勢を継続している。この日発表された雇用統計の年次改定は2025年3月までの1年間の非農業部門の雇用者数が暫定値で91万1000人下方修正され、過去にさかのぼって労働市場の弱さが確認される格好に。これを受けて、FRBによる早期利下げ思惑が高まり、差し当たって今月16~17日の日程で行われるFOMCでは通常の2倍の下げ幅となる0.5%の利下げの可能性も意識され、株式市場に追い風となった。もっとも、米国経済減速に対する警戒感が改めて浮上するなか、午前中の取引でダウ、ナスダック指数ともにマイナス圏で推移する場面もあった。個別では景気敏感株や金融株が買われ全体相場を支えたが、「iPhone17」を発表したアップル<AAPL>は軟調に推移し3日続落となっている。東京市場では米国株市場で主要株価指数が最高値圏で頑強な展開を続けていることはポジティブ材料ながら、目先は短期急伸の反動も出やすい。前日に日経平均は一時500円超の上昇をみせたあとに値を消し、結局ほぼ安値引けで下落したことから投資家のセンチメントにも変化が出ている。米国での重要経済指標の発表を控え、きょうは4万3000円台半ばを中心に方向感の見えにくい値動きとなることが予想される。

 9日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比196ドル39セント高の4万5711ドル34セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同80.79ポイント高の2万1879.48だった。

 日程面では、きょうは8月の中国消費者物価指数(CPI)、8月の中国生産者物価指数(PPI)、8月の米生産者物価指数(PPI)、7月の米卸売在庫・売上高など。

出所:MINKABU PRESS


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