<動意株・29日>(大引け)=四国化HD、Aiロボ、トクヤマなど


 四国化成ホールディングス<4099.T>=後場急動意し上場来高値を更新。29日正午ごろ、25年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。営業利益予想を従来予想の94億円から100億円(前期比2.7%増)、最終利益予想を65億円から70億円(同20.6%減)に引き上げた。営業利益は減益予想から一転、前期に続き過去最高を更新する見通しとなった。売上高予想は据え置いた。化学品事業の有機化成品や建材事業がこれまでの想定を下回る見通しになったものの、ファインケミカルが計画を上回ると見込む。ファインケミカルは収益性が高く、同商材の増収が各利益の上振れにつながった。一方、為替差損の発生や前期にあった投資有価証券売却益の反動などにより、引き続き最終利益は減益での着地を予想している。1~9月期は売上高が524億7300万円(前年同期比1.0%減)、営業利益が82億7500万円(同9.5%増)、最終利益は60億2200万円(同11.0%減)だった。

 Aiロボティクス<247A.T>=上昇加速で4日続伸。新値街道を快走している。この日、展開するスキンケアブランド「Yunth(ユンス)」が、K-POPグループ「BTS」のV氏とブランドアンバサダー契約を締結したと発表しており、好材料視されている。今回の取り組みは、V氏の除隊後初の日本での広告出演で、スキンケアブランドとしては日本初の単独契約となる。21世紀のポップアイコンともいわれる「BTS」のV氏をブランドアンバサダーに迎えることで、プレゼンス向上と海外市場への展開を見据えたグローバル戦略を本格的に始動するとしている。

 トクヤマ<4043.T>=急反発で新高値。午前9時ごろに発表した9月中間期連結決算が、営業利益191億5200万円(前年同期比37.2%増)と大幅増益となったことが好感されている。塩ビ関連製品の海外市況下落などの影響を受けて売上高は1637億5600万円(同1.1%減)と減収だったものの、半導体向け多結晶シリコンをはじめ半導体関連製品の販売が堅調だったことに加えて、操業度の向上や製造コストの改善などが寄与し、営業利益は大幅増となった。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高3645億円(前期比6.2%増)、営業利益415億円(同38.5%増)の従来見通しを据え置いている。

 日本車輌製造<7102.T>=切り返し急で年初来高値更新。前日は全体地合い悪に流され、大陰線を引いて7日ぶりに反落したが、きょうは動きを一変させている。28日取引終了後、同社は26年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の66億円から82億円(前期比18%増)に増額した。なお、期中2度目の上方修正であり、期初の営業利益予想は56億円だった。鉄道車両、輸送用機器・鉄構事業の各事業の売り上げが会社側想定以上に伸び、収益押し上げに貢献した。これを材料視する形で上値を見込んだ投資資金が流入した。

 高砂熱学工業<1969.T>=大幅反発し実質上場来高値を更新。この日の寄り前に26年3月期の連結業績予想について、売上高を4100億円から4210億円(前期比10.3%増)へ、営業利益を360億円から433億円(同33.6%増)へ、純利益を287億円から343億円(同24.1%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を44円から62円へ引き上げたことが好感されている。一部工事の工程見直しなどを行った結果、単体売上高は前回予想を下回る見込みとなったものの、効率的な施工体制などによる工事進捗とともに収益性の改善を見込むことから、連結では売上高・利益を押し上げる見通しという。

 大阪有機化学工業<4187.T>=新値街道に復帰。独立系化学メーカーで、特殊アクリル酸エステルでは業界のフロントランナー。また、電子材料部門を主力とし、半導体レジスト用原料などを展開し需要を捉えているが、ArFエキシマレーザーに対応したレジスト用原料への引き合いが極めて旺盛で業績に貢献している。そうしたなか、29日の朝方に、25年11月期第4四半期決算で「補助金収入」3億1400万円を特別利益として計上することを発表、足もとではこれが刺激材料となった格好だ。株価は昨年7月以来約1年3カ月ぶりの高値圏を走るが、業績成長期待から海外筋の注目も高まっているもよう。現状は外国人保有株比率が10%未満と低く、需給面でポートフォリオ組み入れの動きが進めば一段の上値も期待される。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。

出所:MINKABU PRESS


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